17歳の母演じた花瀬琴音、夫役に「まだ3000円返してもらってない」映画『遠いところ』

 映画『遠いところ』初日舞台挨拶が7日、ヒューマントラストシネマ 渋谷にて行われ、俳優の花瀬琴音、石田夢実、佐久間祥朗、尚玄、工藤将亮監督が登壇した。

初主演作『遠いところ』で主人公・アオイを体当たりで演じた花瀬琴音

 6月9日から沖縄で先行公開され、満を持しての全国公開となった『遠いところ』は沖縄県・コザを舞台に、17歳のアオイ(花瀬)が過酷な現実に直面する姿を描いた衝撃作。2018年に取材を行い、5年の歳月をかけて映画化した工藤監督は「沖縄から発信されているルポルタージュやノンフィクションを読んだのがきっかけ。出てくる少女たちがものすごく強烈に脳裏に焼きついて離れず、なぜ自分がここまで少女たちに惹かれ、映画に描きたいと思ったのかを探るために取材を始めた」と感無量の面持ち。

 メインキャストは撮影の1カ月前から現地で生活したといい、映画初出演で主人公・アオイを演じた花瀬は「コザに住んでいるアオイと同じような境遇の女の子たちに話を聞いて、その声を役作りに反映させていきました。昼間、毎日のように歩いているおじいとおばあがいて、そういう方に声をかけてお話しさせてもらって、方言を聞いて話してコミュニケーションを取った」と語る。

 本作が俳優デビューとなるアオイの親友・海音役の石田は「役作りが何か分からない状態で現場に入ったので、花瀬さんと佐久間さんにどうしたらいいか聞きながらまねして。そこから海音と同じようにキャバクラで働いてる子や、同い年くらいの学生さんにインタビューしたり、その子たちと同じような洋服やメイクなどを吸収しました」。

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