ゲイである監督自身の体験を描いた壮絶な海兵隊の訓練と、母親との人間模様『インスペクション ここで生きる』は、噂に違わぬ凄い映画だった!【黒田勇樹のハイパーメディア映画鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。連日の猛暑の中、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今週の土曜日、ついに『JーBOTケロ太』が最終話となります。
見逃し配信もやってまして、これまで10話放送してますが1話だいたい13分くらいなので全部見ても2時間強です。こんな暑い中、外に出かけるくらいなら涼しい部屋でケロ太の見逃し配信なんていかがでしょうか?
では今週も始めましょう。
ゲイであることで、16才で母親に捨てられ、ホームレスとして10年暮らし、海兵隊に入ることを、決意した男の物語。
もう、あらすじだけで凄いでしょ。更に実話をもとに作られているとなれば、興味しか湧きません。
基本的には、入隊からの3ヶ月間の壮絶な訓練の様子と、その中で起こる、人間ドラマが軸になって話が進むのですが、
この中に愛憎や対立、友情や正義や悲しみ、といったあらゆる感情が込められている。
訓練の様子もかなり正確に描かれていたのではないでしょうか?
自伝的な映画って、勿論ドラマティックにしたりわかりやすくしたりする為、演出や脚色を入れるのですが、この作業の中で、やっぱりどうしても、気持ちが入り過ぎて、ヒロイックになったり感傷的になり過ぎて“独りよがりな作品”になりがちな印象があるのですが、この映画からは、その匂いが全然しない。
多分監督がかなり冷静に自分の経験や内面、他者について自問自答して作られた物なんだと思います。
理由を少し考えていたのですが「これがあの厳しい訓練で得られた強い精神力か!やっぱ海兵スゲーな!」でした。
満足度300%ぐらいの傑作なので、是非ご覧下さい。
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1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。
公式サイト:黒田運送(株)
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