“DDTの英国戦士”クリス・ブルックス「7・23両国国技館でKO-D無差別級王者になるのは運命」【DDT】
DDTプロレス年間最大のビッグマッチ「WRESTLE PETER PAN 2023」(7月23日、東京・両国国技館)が目前に迫ってきた。同大会で、火野裕士(フリー)が保持するKO-D無差別級王座に挑むのが英国戦士のクリス・ブルックスだ。クリスは5月に開催されたシングル最強決定トーナメント「KING OF DDT 2023」で優勝した実績が評価され、同王座への挑戦を決めた。この6月でDDTでの5年目を迎えたクリスに、4年間を振り返ってもらいつつ、両国での大一番に臨む意気込みを聞いた。
――DDTでの4年を振り返っていかがですか?
「4年の歳月は長いけど、体感的にはすごく短くて。なぜかというとDDTが変化を続けた4年間だったから。たとえば会社の組織がサイバーファイトになったり、『WRESTLE UNIVERSE』という配信コンテンツに力を入れたり、コロナ禍になったり、新しい選手をどんどん取り入れたり、レジェンドのアキヤマさん(秋山準)が入ったり。長いんだけどめまぐるしく早く感じました」
――英国ではWWEのNXT UKに入るビッグチャンスもあったと思いますが、DDTをチョイスしてよかったですか?
「よかったね。2017年か2018年くらいにNXT UKからオファーがありました。NXT UKには周りのたくさんの選手が入った。でも私だけは“NO”と言って。友達は“クレイジーだ”と言ってたよ。なぜかって、私には日本に行く夢があったから。だけど日本に行く手段がなかった。どうやって日本に行ったらいいか分からなかった。そんな時、いいタイミングで英国のファイトクラブ・プロの日本公演が2019年1月7日に後楽園ホールでありました。フェスティバルみたいな興行で、ファイトクラブ・プロの選手、大日本の選手、ムーライト・エクスプレス(MAO&マイク・ベイリー)とか出てた。そこにタケシタ(竹下幸之介)がいて、私を推薦してくれていた。その会場でタカギさん(高木三四郎)と会って、初めてミーティングしました。私がいたCCKは面白いユニットで、魅力を感じてくれて、DDTに参戦する流れになったんです」
――DDTに参戦し始めて、間もなくコロナ禍になってしまいました。異国の地で、どういう思いでしたか?
「コロナになりたての頃、WWEは除いて、米国や英国のインディー団体は何もできない状態になった。プロレスをする場所として、DDTはコロナ禍のなかでもプロレスができた。プロレスラーがいるべき場所の一つだった。そのときにチョコプロもコロナ禍を機に始まってるんで、そういう環境があったのがラッキーだったし、とてもいい選択でした」
――DDTでも2020年4月からしばらく無観客配信興行が続きました。その間、プロレスラーとしてはどんな気持ちでしたか?
「お客さんなしでもプロレスができるかどうか?と言われたら、できたほうがいいのが大前提。この間、やっぱりファンの大切さを再認識しました。コロナ前はファンがいっぱいいる、ファンの声援が聞こえるのが当たり前だった。これを機に、ファンの声があることの大事さに気付いたんです。今、声援が戻ってきて、コロナ前の声のある状態と、今の状態を比べると、受ける感覚が全然違います」