“DDTの英国戦士”クリス・ブルックス「7・23両国国技館でKO-D無差別級王者になるのは運命」【DDT】
――そんななか、2020年2月23日には後楽園での竹下選手との初代王座決定戦でDDT UNIVERSAL王座を戴冠しました。日本でベルトを獲れてうれしかったですか?
「獲ったときはうれしかったけど、初代王者だったんで、歴史がない。日本に来て間もないということで、チャンピオンとして立ち振る舞う準備ができてなかった。どういうベルトにしていこうかというのを自分のなかで決めきれなかったし、ちょっと変な気持ちだった。直後に配信限定の試合になったり、タイトル戦を行えない時期があったりで、うれしいけどしっくりいかない部分はあった。その点、後に獲ったDDT EXTREME、KO-Dタッグ(パートナーは高梨将弘)のほうが歴史があって、獲る意味があったから、そっちのほうがうれしかった。でも、UNIVERSAL王座はその後、歴史ができてきて、ウエノ(上野勇希)がいいチャンピオンになって、今のエンドーさん(遠藤哲哉)もグッドチャンピオンです」
――ここ2年くらい、シングルのベルト戦線から離れていましたが、タッグに力を入れていましたか?
「DDTに来て、すぐマサさん(高梨)と組んで、すごくいい感じでした。ところがマサさんが足をケガして、1年半くらい休んでしまった。マサさんが復帰して、CDKで頑張りたいと。そしてアジアドリーム・タッグを獲って、KO-Dタッグを獲って。ドイツ、タイ、シンガポール、英国に行った。ここ数年はタッグベルトを獲りたい思いが強かったんです」
――近年シングルでは「KING OF DDT」も「D王 GRAND PRIX」も、いい成績じゃなかった。それは悔しかったですか?
「すごくいらだってた面もありました。もし、今年のトーナメントで勝てなかったら、次のD王はエントリーしたくないという心意気でやってました。去年もシングルで結果が出てない。なのにD王にはエントリーされる。ほかの選手のほうが結果残してるのに、自分がエントリーされる。“何でだろう?”って疑問符が浮かんでたから、本当に勝てないなら自分がエントリーすることはないと思ってた。私が無条件でエントリーされてたのは外国人で特徴づけられてるからと考えていて。本当はDDTの自然な一員として戦っていきたい思いがあるなかで、シングルで成績を残せてないのに、何で私はトーナメントやリーグ戦に参加してるんだろうという思いでやってた。だからこそ、今回のトーナメントで勝てなかったら、次はないという背水の陣で挑めたから優勝できたと思います」