川嶋あい、羽田空港で代表曲を弾き語り「ひとりでは走り抜けられなかった」

収録後「あの時、路上ライブをやっていなかったら、今の道筋はたどれなかった」と語る川嶋

 CD手売り5000枚、路上ライブ1000回、渋谷公会堂でワンマン・ライブ開催という3つの目標すべてを達成してきた川嶋だが、彼女を突き動かした原動力は何だったのか。

「挑戦することの面白みや魅力を人生の中で見出したいと常に思っていたんです。子どもの頃から、無謀な挑戦や目標を掲げて走り出すのがすごく好きで、未知なる自分を見てみたいという思いが強くて。自分の人生に挑戦を選ばなかった瞬間があると、いつまでも後悔すると思うし、失敗することもあるかもしれないけど、必ずそこに初めて知る自分が待っている。その景色に出会いたい。それが歌い続けられた理由です」

 最後に、チャレンジすることに足踏みをしている人がいたら、どんな声をかけるかを聞いた。

「カッコつけなくていいと思うんです。不器用だったり、失敗したり、無理かもしれないと思っても、少しずつでもやり続けて、時間の単位は考えないこと。1週間、1カ月、3カ月という短い期間に結論を出したい気持ちは分かるんですが、それで見切りをつけてしまうのはもったいない。私も1000回路上ライブをすると決めてから、初めてお客さんが歌を聞いてくれたのは数十回目ですし、誰も聞いてくれなかった日だって何回もあります。その連続なんです。でも、やり続けた先に、初めて自分に芽生える感情があり、それは20回目かもしれないし、500回目かもしれない。その瞬間にいつ出会えるかわからないけれど、そんな新しい自分を見つけるためにとにかく続けること。そうすれば、必ず自身の財産になると思います」

 8月20日以降については、ラストライブが終わってから考えたいと語った川嶋。イベントで語ったラストライブへの意気込みや、ここでは紹介しきれなかったエピソードは、スマートフォンアプリ「radiko」や「AuDee」でも視聴可能だ。

『JAPAN MOVE UP』は、毎週「日本を元気に」を合言葉に各界著名人をゲストに招いてトーク。その中で、SDGsのテーマに基づいて、コミュニケーションの力で平和な社会づくりに積極的にチャレンジする「SDGsピースコミュニケーション」に向けての取り組みやヒントを発信している。

(取材・文:FM中西)