アリババ、新たに日中医療ツーリズム事業立ち上げ 線虫がん検査「N-NOSE」が出店

 世界最大級のEコマース企業「アリババ」グループの日本支社であるアリババ株式会社が21日、都内で「Tmall Global(以下、Tモールグローバル)」を活用した日中医療ツーリズム新規事業に関する記者説明会を行なった。

記者説明会で事業提携式を行ったアリババ株式会社の岡田聡良社長(左)とGLZHealthの鄧瑰瑋CEO

 Tモールグローバルとは、アリババグループの中国最大級の越境ECプラットフォーム。今回、日本のヘルスケア・医療サービスを中国の消費者に届けるため、新たなサービスとして日中医療ツーリズム事業を立ち上げ、中国の医療サービス予約プラットフォーム「GLZHealth(オリーブ・ブランチ・ヘルス)」も参画する。

 同社の岡田聡良社長は、日中医療ツーリズム事業について「中国の消費者がコロナ禍を経てより意識しているのが健康。このマーケットの変化を捉え、我々も新たなことにチャレンジしようと思う」と切り出し、「中国のインバウンド消費者がモノ消費からコト消費に変わっていく中で、我々が目指すのはぬくもりあるサービス。日本が持つ見えない最大の価値 “おもてなし” を核とした商品やサービスでぬくもりを感じていただき、日本にもっと来てもらい、日本の文化に触れてもらって二国間の交流をさかんにできれば」と説明。

 Tモールグローバルの趙戈(チョウ・カ)ゼネラルマネージャーは「日本の製品は中国の消費者に大変な人気で、我々のプラットフォームでもNo.1のシェアを誇る」といい、「これから高い需要が期待されているのが医療サービス。中国の消費者の健康に対する意識は高まっており、3年の準備期間を経てようやく発表することができた。まずは関心の高い日本の先進医療の領域からテストマーケティングをスタートさせ、将来的には美容関連など検診以外のサービスにも挑戦したい」と意気込む。

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