鳥山明の傑作を映画化した『SAND LAND』が最高傑作すぎた!【黒田勇樹のハイパーメディア映画鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
この前、出演させていただいていたJungle Bell Theaterの舞台後、すぐに撮影に入っていた作品の編集作業に没頭する毎日を送っております。
作品はTOKYO MX2のドラマ「妖ばなし」なんですが、ここへきて、一番妖ばなしっぽい妖ばなしを撮った気がしておりますので、放送をお待ちください。
では今週も始めましょう。
知る人ぞ知る、鳥山明先生、1巻完結の超名作短編「サンドランド」
アラレちゃん、ドラゴンボールとヒットを飛ばして「このまま隠居しちゃうんじゃないか」と思っていた先生の始めた短期連載。
当時高校生ぐらいだった筆者は、毎週胸を踊らせて、読んでいました。
それが25年ぐらい経った今、突然の映画化!
「るろ剣」とか「スラダン」ならわからなくもないけど、このチョイスは“あの頃の少年たち”の魂くすぐりに来過ぎてるだろ!
企画してくれた人、ありがとう!
誰が言い出したのかが、今一番知りたい!
作品自体も、キャラクターやモンスター、端々に映る爬虫類などの動物たち、岩!膝!(岩と膝は、本当に“鳥山節”があるんですよ!)そして何よりも“メカ”!!!
3DCGで描画されているんですが「鳥山明の絵が、そのまま動いてる!」
鳥山先生の絵って、凄く精密にメカとかをかくわりに、デッサンとかパースを、ワザとデフォルメして、漫画的な表現をされているので、動画にするのはすっごい難しいはずなんです。
車のタイヤが“ハの字”に、開いたりとか。
手書きの時代は、人海戦術で、まだやりようがあったのでしょうが、それをCGでやりきっちゃったのは、本当に凄いこと。
アクションシーンも多彩なのですが、これもまた鳥山先生は、動作のつながりより、ページの構成というか、視線誘導を優先して絵を描かれているので、アニメではなく、CGでここまで再現されていることに、震えました。
なんというか、本当に大変な作業だったはずなので「美しく彫られた仏像」レベル。
基本になるモデルを作ってから、死ぬほどカットごとの調整を繰り返されたんじゃないかと思います。
んで、そんなことを言いながら、やっぱり、ただただ“楽しい”。大人から子供まで、皆んなに観て欲しい、超々傑作でした。
『SAND LAND(サンドランド)』
全世界で熱狂的ファンを持つ漫画「DRAGON BALL」をはじめ「Dr.スランプ」、大人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズのキャラクターデザインなど、数々の国民的作品・キャラクターを世に送り出してきた漫画家・鳥山明。そんな鳥山作品の中でも“圧倒的完成度を誇る名作”と称される漫画「SAND LAND」が、20年以上の時を経て待望の映画化!
魔物と人間が共存する、水を失った摩訶不思議な砂漠の世界を舞台に、悪魔の王子・ベルゼブブが、魔物のシーフ、人間の保安官・ラオと奇妙なトリオを組んで砂漠のどこかにある「幻の泉」を探す危険な旅に出る―というストーリー。全1巻で完結する読み切りでありながら“鳥山明氏の魅力がすべて詰まっている”とされる伝説的作品だけにファンならずとも見逃せない。
STORY:魔物も人間も水不足にあえぐ砂漠の世界。悪魔の王子・ベルゼブブが、魔物のシーフ、人間の保安官ラオと奇妙なトリオを組み砂漠のどこかにある「幻の泉」を探す旅に出る―。
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1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。
公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23