仮想空間「メタバース」で日本はリードできる?黎明期の今を有識者が探る

メタバース上の士業プラットフォーム「ロボット弁護士」に取り組む横山英俊氏

メタバース空間の法整備、どうする?

 加速度的に拡大する中で、メタバース空間における法整備も必要だ。横山氏が手がけるメタバース上の士業プラットフォーム「ロボット弁護士」は、ネット検索する感覚で気軽にメタバース上の法律について相談することができるもの。AIの技術を使い、世界中の法律にオートメーション対応できるのが特徴で、それぞれの国に合わせた法律相談ができる。

 メタバースに特化した理由について横山氏は「メタバースは最近できた世界観で、かつあまりにも経済規模が大きすぎるもの。もう一つの地球みたいなものの存在価値が出てくる可能性があるときに、その経済規模に耐えられる法整備や法律が組み込まれてないのが現状」と指摘。ロボット弁護士のようなサービスにメタバースの相談が増えていけば「そこにどんどん凡例がたまっていく。それがいわゆるメタバースの憲法みたいなものになって、これを広げていけたら」と、今後の展望を話した。

 こうした取り組みに平氏は「確かに国際ルールができたら面白い」とした上で、「規制緩和だけすればうまくいく話でもないし、グレーゾーンを白にしないと大手の企業が入ってくれないというのもある。規制のデザインは大事。テクノロジーを分かっていないといけないし、イマジネーションが問われるものですね」と、ルール設計の難しさも語った。