仮想空間「メタバース」で日本はリードできる?黎明期の今を有識者が探る

弁護士の道下剣志郎氏はメタバース上のトラブルを解説

セクハラに痴漢も?メタバースの落とし穴

 つづいて「メタバースに関わる法規制や課題」をテーマに進行。Web3領域やメタバース空間においてどのようなトラブルがあり、また対処するための法整備が必要とされているのか。実際にメタバース空間に入った経験をもとに弁護士の道下氏が語った。

 道下氏によれば、メタバース上でのつきまといや痴漢、イベントを妨害する行為などが見られたという。「メタバースでこんなことが起こるのかと思ったが、やはり机上の空論ではいけなくて、実際にやってみてわかることがある。起こりうる問題を整理して、それに対してどう対応していくかを考えていくことが必要」と話した。また、横山氏も「今後テクノロジーを使った仮想空間会議が増えてきたときに、セクハラやパラハラといった問題は出てくるのは想像できる」と推察した。

 この他にも「確実に起きてくるのはメタバース空間での消費者被害」と平氏。「AIは賢いので、プロンプト次第ではマインドコントロールもできてしまう。そうすると、真っ先に恋人商法みたいなものが行われる可能性も出てくるので、気づかないうちに国家機密情報を盗み取られてしまうかもしれない」と、サイバーセキュリティへの警戒も口にした。