元バレーボール女子日本代表の栗原恵さん「普段からのコミュニケーションと共存意識が大事」【関東大震災から100年】

(撮影・蔦野裕)

まず知るということが一番大切なのかと思っています

 共助の意識においてはやはりコミュニケーションが大事?
「コミュニケーションも大事ですし、みんなで生活しているという気持ちを最初から持つことがすごく大事かなと思っています。やはり限られた食料とか飲み物となった時はみんなでこれをどうするかということを考えないといけない。リーダーが言葉で示してくれた時に、自分もその中の一員だと思うことって大事だと思うので、共存意識というのはすごく大事になってくるんじゃないかと思います」

 チームのメンバーとしてみんなでどうしたら良くなるかと考える。
「チームが勝つためにということとつなげていいのかは分からないんですが、みんながよりよくこの環境で生きていくために、というなにか目標を一つ置くって大事ですし、その目標を示すためにいるのがリーダーとかキャプテンだと思うので、そういう存在も大事だなと思います。でも、絶対的なリーダーも必要なんですが、みんなが意見を出し合える環境ももちろん大事だと思います」

 昔の町内会は回覧板があって、その時にコミュニケーションが生まれていました。今のマンションや集合住宅では管理人さんがいてコミュニケーションが保たれているのかもしれませんが、何かあった時に助け合うのは大事ですよね?
「先日、私が住んでいるマンションで防災訓練が行われまして。何も知らないで猫ちゃんを背負って出たんですが、ちょうど隣の人も猫ちゃんを背負われていて“猫がいるんですね。お互いに頑張りましょう”みたいな話ができて、そういった部分でもつながる部分があると思いました」

 若い方には防災意識というものがなかなか伝わってない部分もあるようです。そういった人たちに向けてメッセージを。
「私もTOKYO強靭化プロジェクトのウェブサイトを見させてもらったんですが、これからに向けて東京都がどういったことを打ち出しているのかが分かりやすく載っていましたし、まず知るということが一番大切なのかと思っています。先ほど言ったんですが“私は大丈夫”とか“自分たちにはそういうことは起こらない”というあり得ない確信を持つのが一番危ないと思うので、いつ何が起こってもいいように、まず知ることから始めてもらえたらと思います」

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