練馬区立豊玉南小学校でSDGs授業「環境問題どうすればいい?」講師は社会起業家の中西武志氏

実際に行った “カーボンクレジット” という仕組みを解説する中西氏

 環境について考えるための例題として、実際に中西氏が引き受けた取り組みを紹介し「WFP(国連世界食糧計画)から “東ティモールから西ティモールに流入した1700人(340家族)が20年間生活でき、環境に貢献できるような仕事を生み出してほしい” と連絡がきました。WPFの名前は使えるけどお金は提供されません。あなたならどうしますか?」と問いかけた。

 中西氏は解決策として「私たちがこのプロジェクトのオーナーになってお金を出資し、WFPを通じて現地の政府機関やNGOに提供して植林事業や果実の換金などを支援。お金を先に提供してプロジェクトが回るような仕組みを作ってもらった」と説明。1家族につき0.32ヘクタールの土地を与え、ジャトロファの木で生垣を作り、カシューナッツの木を植えてもらったという。

「カシューナッツの木は二酸化炭素を吸収して大きくなる。ジャトロファの種はバイオ燃料になるので、薪を燃やす二酸化炭素を削減し、クッキングストーブを作って現地の女性が重労働から解放される。その権利を販売する “カーボンクレジット” という仕組みを考え、日本の金融機関とタイアップして環境保全預金を作った」