「牛のうんち」がマダガスカルの森林減少を救う!? 豊島区立要小学校でSDGs出前授業

サン=テグジュペリ『星の王子さま』で知られるバオバブの木が連なるマダガスカルの風景

「最貧国にはアフリカの赤道あたりの国が多いんだけど、この地域は乾燥が進んでいたり、いろんな部族間の紛争があったり、病気があったりしてみんなのように豊かな暮らしはできません。マダガスカルだと1日200円以下で暮らしている人が国民全体の8割くらい。有名なのはバオバブの木、リクガメ、カメレオン。ワオキツネザルやベローシファカなどキツネザルの仲間がたくさん生息しています」

 自然が豊かなイメージのマダガスカルだが、実は森林減少が問題になっているという。上岡氏はその原因を「マダガスカルはお米が主食だけど、電気やガスがないのでかまどを使って薪でご飯を炊いています。調理にたくさん木を使うので山がはげ山になり、木がなくなると炭や薪の値段が高くなって、ただでさえ貧しい国なのに調理するエネルギーが手に入らない。炭や薪を燃やせば二酸化炭素が発生するし、調理するお母さんや火の番をする子どもが一酸化炭素中毒になって、森の役割を教わる機会もないので伐採が進んでしまう」と指摘した。