階段を駆け、水を被り…“伝説の大道芸人” ギリヤーク尼ヶ崎さん雨の新宿で55周年記念公演
新宿区西新宿の新宿三井ビルディング 55HIROBAにて10月9日、“伝説の大道芸人” ギリヤーク尼ヶ崎さんが活動55周年を記念する青空公演を行った。
新宿三井ビル 55HIROBAで青空公演を行うギリヤーク尼ヶ崎さん
大道芸人として1968年から全国の街頭で創作舞踊を踊り、“最後の大道芸人” “伝説の大道芸人” とも呼ばれるギリヤークさんは現在93歳。近年はパーキンソン病や脊柱管狭窄症などの病魔と闘いながら活動を続けている。
コロナ禍を経て4年ぶりの開催となった新宿公演は、活動10周年からほぼ毎年踊り続けたという自身の原点。この日はあいにくの雨模様の中、約200人の観客を前に「じょんがら一代」「よされ節」「念仏じょんがら」の3演目を踊り切った。ギリヤークさんはスタッフに支えられながら車椅子で登場し、途中らせん階段を駆け上がったり、バケツの水を頭から被ったりといった渾身のパフォーマンスも披露。11月上旬並みの冷え込みに思わず「今日は寒いよー」と漏らすひと幕もあった。
最後に「今日は日本人の魂の踊りを踊りました」などと声を絞り出し、公演が終了したギリヤークさんの元には写真や握手を求める観客らが次々と駆け寄った。