魚種転換、磯焼け…海の課題が食フェスに!二子玉川ライズ「海のごちそうフェスティバル」

左から海のごちそうプロデューサーの國分晋吾さんとYahoo!Japan SDGs編集長の長谷川琢也さん

 そうした課題解決に向けて開発されたのが「函館ブリ塩ラーメン」「函館ブリたれカツ」だ。「北海道で獲れるブリはパサパサしていて、生臭いという声も多かった。それをコロナ禍で需要が減った牛乳に漬け、昆布エキスでマリネして揚げたのがブリたれカツ」と國分さん。

 もうひとつの課題「磯焼け」=海の環境変化で海藻が少なくなって元に戻らない状態についても、國分さんは「理由のひとつにウニ類や植食性魚類(海草や藻類を食べる魚)があって、冬場に海水温が下がらず活発なままの魚が海藻を食べ尽くしてしまう」と説明。長谷川さんも「磯焼けを何とかしたくて、泳げないけど潜水士の資格を取ってウニ類の駆除を行った。潜ったら一発で “これはヤバイ” と思う何もない砂漠の状態で、分かりやすい例えは映画『ファインディング・ニモ』の珊瑚礁を一歩出ると暗くて怖い深海だった、みたいな」と同調した。

 植食性魚類のアイゴを食べるために開発した「アイゴのフライ “アイボー”」「シーベジたべるフィッシュのヅケ」は、背ビレや腹ビレに毒のあるトゲを持ち、海藻を食べるために生臭さの残るアイゴをしっかり下処理することでおいしいメニューに仕上げた。

 イベントでは、地域の海と食の課題に取り組む「海のごちそう地域モデル」事業の一環として開発されたシーフードメニュー7地域31品(ほかドリンクブース1店舗)をフードトラックで販売するなど5つの企画を展開。「函館ブリ塩ラーメン」「函館ブリたれカツ」「アイゴのフライ “アイボー”」「シーベジたべるフィッシュのヅケ」は東京初上陸となる。

「海のごちそうフェスティバル2023」は10月21日、22日の2日間、二子玉川ライズ 中央広場・スタジオ&ホールにて。入場無料。