那須川天心のRISEラストマッチで戦った風音が引退。「僕の格闘技人生を政所仁との試合でフタをしたいと思った」
会見で風音は「引退の理由としては、7月に政所仁と試合をして、格闘技を22年やってきたが、もう何もやり残したことも未練も後悔も何にもないなと思えたからと、僕の格闘技人生を政所仁との試合でフタをしたいと強く思ったことが理由になります。こっちに出てきて、RISEに出させてもらって5年くらいになるが、僕の中では格闘技がすべて、RISEがすべてだった。そこでいろいろな経験をさせてもらったのはありがたい時間だったと思う」などと引退の理由を語った。政所とは大阪時代からの友人同士。最初の対戦となった2021年のトーナメント準決勝も特別な思いを持って臨んだ一戦だった。
そして家族、ファン、関係者など周囲の全ての人への感謝の言葉を述べたうえで「いろいろなことがあって、しんどいことがほぼほぼだったが、それを越える楽しさとか、やっぱりキックボクシングが好きなので、それにこれだけ全力で命をかけられたことは僕の中では幸せな時間だった。長い間応援してくれてありがとうございました」と続けた。
決断までには「迷いはなかった。ずっと引退しようと思っていたわけではなく、仁との試合が終わって、その場で決めた。あいつにも試合が終わったリングの上で伝えた。そこで決めた感じ」と政所戦終了後に引退を決めたことを明かした。政所には「思い切りしばかれました。“何考えてんねん”って。でもその後、飯に行ったりして喋ったんで」と語った。
今後については「試合自体は見に行きますが、僕自身がキックボクシング、格闘技に関わることはない」、第2の人生については「やりたいこともあるが、それはお楽しみでという感じ。『第2の人生』と言われることも理解できるが、僕の中ではずっと第1のつもりでやっていくつもり。これをやめたことで第1が終わりとかではなくて、ずっと続いていくイメージ。だからずっと第1のつもりで本気で生きていきたい」と風音ならではの人生哲学を口にした。