浜松市の小学生が「住み続けられる未来の浜松市」をテーマにプレゼン。最優秀賞は「雑がみリサイクルで広げるフェアトレードシティ」
全10組の発表が終わり、審査の間には西野氏が自らが行っている「里山ZERO BASE」の活動をベースとしたSDGsに関する講演を行った。西野氏は「森とか植物の機能を説明したい」と言うと「森」の機能として「いきもの」「見た目」「防災」という3つを挙げ、それぞれの分野で森について説明。「見た目」については街中の銀杏並木や桜などの街中の緑の機能を挙げる。「いきもの」については「食物連鎖、自然界はまず植物がないと始まらない。植物を草食動物が食べて、草食動物を肉食動物が食べる。そして死骸は土にかえる。自然はある意味、SDGsを一番実現しているのかもしれない」などと説明。そして東京の明治神宮で撮られた人を警戒しないタヌキの動画を見せ「自然界のタヌキとは違う動き。異常。人を警戒しない。生き物はそこにいればいいというものではない。僕らもちゃんとした生態系と向き合って、付き合っていかないといけない」などと語った。
また「防災」については東日本大震災等の災害や広島の原爆等の災害時に残っていた樹木や一度は枯れたものの復活した樹木を紹介し「残った森は『鎮守の森』といわれる、神社とかお寺の周りにある自然の森。僕らは生きて100年、植物からすると地震や災害は織り込み済みということを知ってほしい」「森が残っただけではなく、その後ろの家屋も守られた。津波が来てもしっかり地中に根を張って流されない。陸前高田の1本だけ残った『奇跡の一本松』は津波が来た所と来なかった所の境には神社があった。昔の人は災害や自然とともに歩みながら生きて来た。こういうことを考えないといけない」などと長く生きる植物や森の神秘的な力を紹介した。
そして最後に「僕の中のSDGsは森づくり。森をつくっていくことで二酸化炭素を減らしてよりよい環境にしていこうというのが、僕が行っている活動。本当に地球は替わりが利かない。1個しかない地球をみんなで仲良く、この浜松だけでなく、世界中みんなで手を取り合ってできるようなプログラムをこれからもみんなで考えていけたらなと思っています」などと訴えた。