福島発音楽フェスで旬の農作物を販売する「マルシェ」を出展!生産者は葉たばこ農家
今回の取り組みに参加した感想を針谷さんは「楽しいのひと言ですね。やっぱり完売という目標があって、 “ここはこうしたほうがいい” “ああしたほうがいい” というのを話し合って、改善されていくという過程が面白かったです。初日は米の売れ行きがよくなくて、みんなで話し合って見せ方を改善したら、今日はよく売れています。みんなでワンチームで協力し合って、お客さんと直接お話ができるのも面白いですね」。
阿部さんは「こういう場で生産者が説明することによって、いいところも大変なところも伝えられるという意味で、今回参加できてよかったです。普段は中高年の人と接することが多いのですが、若い人たちとふれあって、若い人に “葉たばこはこういう農作物で、こういうふうに作られているんだよ” と知っていただくだけでも価値があります」と語る。
健康増進法の改正や相次ぐ物価高騰など葉たばこを巡る状況は厳しいが、それでも針谷さんは「モチベーションとしては、これから先も葉たばこ農家を続けていきたいです。分煙スペースや喫煙ルームはどんどん増やしてもらえればなと思うんですけど、葉たばこを耕作するほうの思いとしては、ちゃんといい農作物を作ってしっかり出荷する、それだけですかね。今年はまだ出荷してないんですけど、出来はすごくいいと思いますよ」。
阿部さんは「昔に比べるとたばこのイメージは落ち込んでいますが、吸いたい人はゼロにはならないはずで、そうした人がいる以上はたばこ耕作をやめるという選択は今のところ考えていません。私は実はたばこを吸わないんですけど、私が吸わないからたばこがいらないとはならないですし、それはたばこに限らず他の農作物にも同じことが言えると思います。どうしても今、耕作地が減っている現実はありますけど、自分たちはプライドを持って続けていきたい」と前を向いていた。