武田梨奈、香港ノワールの傑作に「色気がすさまじい」『インファナル・アフェア 4K』3部作

「見せ方で観客を引っ張っていくのがこの作品のすごいところ」と武田

 武田は主演の2人に「改めて感じたのは色気がすさまじい。今作では対立しているけど、アクションシーンはほぼないに近いのに、2人のせめぎ合いにすごくハラハラさせられる。激しいアクションではなく、そういう見せ方で観客を引っ張っていくのがこの作品のすごいところ」と語ると、くれいも「アンディさんは出演作品数も多くワーカホリックですけど、トニーさんはすごくマイペースな方で、オーラを発しない時は街を歩いていても誰も気づかない。そんな対照的な2人がこの作品で共演している面白さがある」と応じた。

 さらにくれいが原題の『無間道』を引き合いに「当時 “無間◯◯” というのがすごく流行った。劇中で2人が出会うステレオ店は “超域音響” というんですけど、今は “無間音響” に変わっちゃった(笑)」とトリビアを明かす。

「香港映画祭2023」(恵比寿で開催中)にも足を向けたという武田は「あるプロデューサーの方が “昔は香港映画といえば刑事ものや警察ものが主流だった” とおっしゃっていた。現場で “今は制作環境が変わって警察が絡んだ内容は作れない” と聞いていたので、当時にしか撮れなかった作品なんだなと改めて思いました」と時代背景にも言及し「こういう名作をまたスクリーンで見られる機会はなかなかないこと。香港映画の歴史を刻んできた作品をいろんな世代の方に見ていただけたらうれしい」とアピールした。