ノーベル平和賞受賞者6人が「世界平和」「女性の権利問題」「児童の保護」「国際協調」などさまざまなテーマで講演
タワックル・カーマン氏(撮影・蔦野裕)
2011年の受賞者タワックル・カーマン氏は「私たち人類が直面している問題として民主主義への脅威、気候変動、貧困、世界平和についてお話ししたい」と「多国間での国際協調・マルチラテラリズム」というテーマで講演。最も重要な問題として気候変動を挙げ「私たちの生存そのものが脅かされている」と危惧。2番目として挙げた格差問題については「豊かな人と貧しい人、豊かな国と貧しい国の格差が毎日広がっているが解消する努力はなされていない。これによって戦争や暴力といったさまざまな危機が生まれている」と語った。3番目に挙げた世界平和ではロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルとパレスチナの問題などを例に挙げ、核の脅威にまで言及。4番目に挙げた人権については「民主主義国でさえ、憎しみ、外国人差別、独裁主義が出ている。極右の動き、独裁主義は私たちの国だけでなく、先進国でも出ている」などと語った。そしてこれらの問題の原因として全く機能していない国連の在り方を挙げた。