11・12両国で引退する赤井沙希「やるからにはレスラーなんで勝ちに行きます!」【DDT】

9・24後楽園ではKO-D無差別級王座に挑戦

「KO-D無差別級王座への挑戦は生涯忘れないと思います」

ーーやはり無差別級への挑戦は重いことでしたか?
「DDTに入って、挑戦も絡むチャンスもなかったので。DDT最高峰の無差別級は体重のことを言ってるんですけど、何のボーダーラインもないベルト。挑戦する権利を取るのは大変だけど、資格としては誰にでもあるべき。そこに触れることもできなかったので、自分にとっては大きなことでした。多分、プロレスをやめても、この先、生涯忘れないと思います」

ーー師匠の坂口選手と戦うのは特別でしたか?
「坂口選手は、いつも岡谷選手と隣に立って、支えてくれたり、お互いサポートして試合して。今は6人タッグのチャンピオンなので、絆はすごいあります。橋本千紘選手とは、ずっと対峙してきたなかで、今は女子プロレス界のトップの選手。その選手が隣に立ってくれて、心強かったんですけど、いつも隣に立ってる2人が対峙してて、こっちをにらんでて。私が先に入場して、いつも頑張ろうと思うイラプションの曲が流れて、もう震えました。怖いからではなく、この状況に頭と心と体が一致できなかったんです」

―ー試合後はもう冷静でいられなかった?
「試合後はそうでした。坂口選手は手を抜かず、私を沈める覚悟で向かい合ってくださって。師匠、先輩として、私に対するリスペクトの気持ちをもって、対峙してくださったというのを体で感じました。このときの感情はプロレスを10年やってきて初めて経験しました」

ーー坂口選手と出会ったから今がある?
「ハイ。技術を道場で教えてくださったものもあるし、ファイターとしての心構えとか。私と同じでお父様が有名な方で、ご家族に有名な方がいらっしゃって、重なる部分があるんで。その意味で自分の人生としてもプロレスラーとしてもお師匠様。親でありお兄ちゃん、家族という感じがあります」