能登半島地震で液状化の石川・内灘町被災者「現実に対する覚悟をしておくことが一番の防災」
【改めて「防災」について考える】
石川県で初めて震度7を観測した能登半島地震。家屋の倒壊や大規模な火災など、被害は広範囲に及んでいまだに全容が見えない。石川県内灘町の津幡高義さん(53)に話を聞いた。
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石川県内灘町。周辺の道路は液状化で波打ち、住宅や電柱が大きく傾いている(本人提供、以下同)
1月1日、実家近くの事務所兼倉庫にいたところで被災した津幡さん。地震が起きた瞬間は、あまりの揺れに何もできず、ただぼうぜんとしたという。
「液状化現象で地面が隆起し、床が割れて天井も崩れました。電気は大丈夫だったけど、すぐに水が止まった。テレビなどから情報は取れたが、“津波です、逃げてください” と言われても道路がひどい状態で逃げ場がない。高齢で認知症のある母親を避難所に連れて行くわけにもいかず、被害が少なかった実家にとどまろうと腹をくくりました」
断水したのは近隣でこの地域だけで、奥能登の被害の大きさもあり、なかなか支援が届かなかった。