原口伸が「殺伐とした、強さだけが存在している世界」への切符をかけてロン・チューと対戦「持っているものを全て出し切る」【RTU】
それらを意識して練習に取り組んできましたか?
原口「相手の対策をしすぎると自分の動きができなくなることがあるので“右が強い”というようにざっくりと相手をイメージして、やることはあまり変えずに“ここは気をつけようかな”くらいでやっていました」
それでは、相手を想定した練習はどの程度してきたのでしょうか?
原口「背格好が似ているような選手、身長が高めの人と極力やるようにはしていましたけど、そんなに“相手がこう動いたら、こう”というような細かいことは考えずに、伸び伸びとやろうかと。対戦相手のロン・チュー選手と身長がほぼ一緒でオーソドックスの選手に、彼が得意なストレートやアッパー、カーフとかを出してもらったりする中で、どう自分がくぐって入るかということを練習していました」
相手を研究してそれに合わせて動くことよりも、自分のやりたいことをいかにやれるかに重点を置いたのでしょうか。
原口「自分はまだ経験も浅く、いろんなことをやるよりも一個の強みをぶつけていくタイプなので、そこにはこだわりがあります」
そういう戦いの中でどんなところを一番、見ている人に伝えたいですか?
原口「前回がちょっと自分のなかでしょっぱい試合だったというのはあるのですが、自分がこの試合にかける思いを、試合内容で感じてもらえればと思います」
トーナメント戦なので勝利にこだわっていく試合にはなると思うのですが、その勝ち方という点ではいかがですか。
原口「最初は勝つことだけに必死で作ってきたのですけど、宮田代表とか、マネジメントの前田さんに“悔いが残らないように戦うこと”と言われて、そこが自分の中でしっくりきたので、しっかり出し切るという気持ちでいようと思っています」
勝利そのもの以外にこの試合を通してテーマや課題として設定していることはありますか?
原口「自分が持っているものを全て出し切ることが自分のテーマです」