豊島区で「女性の視点からの防災講座」開講 救急や災害現場での女性の活躍を紹介
続いて防災危機管理課の静優夏さんが登壇し、石川県志賀町の被災状況を「瓦屋根の重みに耐えきれず損壊した住宅や道路の陥没、ブルーシートを張った住宅などがあった。応急危険度判定調査で危険の張り紙をした建物も多く見受けられた」、避難所の様子を「多目的ホールを段ボールで区切って生活し、段ボールベッドの上で寝ていた。仮設トイレは男性用、女性用が分かれている場所もあり、更衣室も設けられていた。発災直後は段ボールベッドがなく雑魚寝の状態で、高齢の方には大変厳しい状況だったと聞いた」などと語った。
「東京くらし防災」のリーフレットの内容を交え「女性として個人的に備えておきたいものは、生理用品、トイレ袋、クレンジングシート、からだ拭きシート、口腔ケアグッズ、モバイルバッテリー。寒い時期には防寒グッズやアルミシート、私は目が悪いのでコンタクトレンズやメガネの替えを日頃から持っておくとよいと思う」、日常備蓄に「なくなる前に買って古いものから使うローリングストックを行っていただけたら。生理用品などは防災バッグに入れっ放しだと劣化するので、日頃からストックして使っていくのが一番いい」と解説。
豊島区では生理用品や子ども用、大人用の紙おむつ、粉ミルクや液体ミルク、使い捨ての哺乳瓶、トイレ袋、段ボールベッドなどを各避難所や救援センターに備蓄。トイレ対策として令和7年度末までにすべての避難所や救援センターにマンホールおよび災害用トイレを整備し、救援センターの配置図や運営についても紹介した。
後半は「被災時における避難所において、さまざまな意見が反映できる運営体制を作り上げるにはどうすればよいか?」をテーマに参加者の意見交換会が行われた。