UFC2戦目の中村倫也「今年中にバスンとここから抜けて行こうと思っている。まずヴェラ選手にしっかり勝つのが最低条件」【UFC】
「UFC298:ボルカノフスキーvs.トプリア」(2月17日=日本時間18日、アメリカ・カリフォルニア州アナハイム/ホンダ・センター)でUFC2戦目を迎える中村倫也(日本)の試合を前にしたコメントが大会を配信するU-NEXTを通じて届いた。
中村は昨年行われた「ROAD TO UFC シーズン1」で優勝を果たしUFCと契約。対戦相手のカルロス・ヴェラ(エクアドル)は「ジ・アルティメット・ファイター(TUF)シーズン31」でチーム・マクレガーに所属。今回がUFCデビュー戦となる。
ファイトウィークを迎えた現在の心境は?
「実際の試合の時間と同じくらいのところで体を動かしていましたが、コンディションも崩さずにここまで来れたし、海外での試合経験もレスリングを含めれば慣れているので、やっとまた“ファイターとして一番楽しい1週間”が始まっているなという感じです!」
“一番辛い”ではなく(笑)?
「はい! 楽しいです。一番辛かったらやってない(笑)!」
では逆に、一番辛い時期があるとしたら、いつ頃なのでしょうか? ファイトキャンプ中?
「辛い時期か……。身体として“辛いな”というか、動きが鈍くなってきたと感じるのは試合前の追い込みをしている3週前で、その時期はもう、頭がしっかり身体に対して語りかけて、自分を練習に連れて行ってあげなきゃいけない時間というのはあります」
“一番楽しい時期”にいて、気持ちの面ではリラックスしていますか? それとも高揚している感じですか?
「はい(笑)。だんだん上がっていってるのを、むしろ抑えなきゃな、くらいです。ずっとテンション高くなっちゃって。昨日もショッピングモールではしゃぎまくってて(笑)“ここで疲れちゃうよ!”みたいな(笑)」
ナンバーシリーズに初めて出場しますが、それもテンションが高くなる要因のひとつでしょうか?
「やっぱり、前戦の『UFCファイトナイト・シンガポール』と比較するとアメリカ本土ですし、ナンバーシリーズはUFCのタイトルマッチもちゃんと行われるような大会。そういうなかで、今後、自分が上がっていく上では、同じような環境で試合をしていくことが多いと思うので、それをこの2戦目で入れてくれた、UFCやマネジメントには感謝したいと思っています。すごい楽しみです」
ビッグマッチが数多く組まれているカードには、中村選手と同階級であるバンタム級のかつての王者ヘンリー・セフードの復帰2戦目、その相手は勢いのある現在2位のメラブ・ドバリシビリという注目の一戦もラインアップされています。この試合を意識している部分というのはありますか?
「意識……。ホテルで見かけたりしたいな(笑)。彼らがどんな雰囲気なのかを知りたいですし、会えたり、生で見られることを楽しみにしています。試合としては、人と比べてしまうことが自分のパフォーマンスを良くするわけではないので。むしろ逆に働くことはありますけど。だからその辺はあまり意識しないようにして、結果的にその試合より自分がインパクトを残せればいいかなと思っています」
インパクトを残すということですが、注目度の高いこのイベントでどのような試合をしたいと思いますか?
「今までより見る人数も格段に増えると思うので、そこでベストなパフォーマンスを見せるというのはあります。それを見せた結果、メインカードのメラブやセフードたちに“中村は絡んでくるよな!”と思わせるような結果になることを望んでいます。
この先をみんなが期待してワクワクするような試合を展開できそうですか?
「そうなるといいですね! いや、なります!」
前戦(vsファーニー・ガルシア)は完封勝利ではあったものの中村選手は試合後に反省の色を強く見せていました。それを踏まえて今回どのようなことを意識して練習に取り組んできましたか?
「前回は相手のスタンドゲームにあまり付き合わずに“テイクダウンしてサブミッション”ということをイメージしていたのですけど、その(テイクダウンしてから極めるまでの)間にある、上で削るという作業があまりできていなくて。結果として、サブミッションをエスケープされ、サバイブされる体力を相手に残してしまった。そういうことがあったので今回は、分かりやすく言えばパウンドですが、上からダメージを与えることをしっかりやりたいというのが自分の中でテーマになっています。これはこの試合に限らずキャリアとして、まずこれができなきゃ幅は広がらない。それを今回は意識して取り組んできました」