林和希「こういう曲をずっと書きたかった」新曲『東京』で向きあった誰にもある“あの日々”

「僕のマックスのアップ。これ以上はないかな(笑)」


ーーさて、もう一曲の新曲「Show me what you got」についても聞かせてください。テンポはゆっくりですが自然と体が揺れる曲。こういったタイプの曲にもトライしてみたかったそうですね。

元々好きなジャンルなので新たな挑戦という感覚はないんですけど、これまでアップテンポをやってなかったので、僕の中でのアップテンポはこういうものかなと思って。ただ、これが僕のマックスのアップテンポ。これ以上はないかな(笑)。制作はめっちゃ楽しかったです、音遊びの感覚で。「東京」より後に作り始めたのに、すぐできあがって。

ーー歌詞も出てきた、と。この曲に出てくる男性はうまく行ってる感じじゃないですね。

アップテンポだからといって、みんなで盛り上がろうっていう内容を書きたいわけでもなかったし、叶わない恋がテーマになっています。自分は虚しい男像みたいなものを書いてることが多くて、この曲もそう。そういうものが好きな人間で、そっちの方が自分に近い……多分ダサいんです。キザになり切れない。R&Bって超イケててキザなものだけど、自分はダサい部分も包み隠さず書いていきたい。

ライブの会場では、虚しい男が出てくるこの曲で、みんなでアガりたいです(笑)。

ーー和希さんのソロキャリアは始まったばかりですが、今後どんな作品を聞かせていただけるのでしょうか?

僕はずっと一貫してクラシックなR&Bが好きなんです。だから、きっと流行りを追いかけることはなく、作っていくんだろうなって思っています。今はヒップホップが全盛ですけど、ハーフタイムショーでパフォーマンスしたUsherの存在もあって、またR&Bが完全に来ると言われているので、僕も……

ーーさて、「東京」「Show me what you got」、そして以前に歌われていた「Sorry」のアップデートを収録。最新シングルは3曲とはいえドラマチックなストーリーと時間の流れの尊さを感じられる作品となりましたね。本作から、ツアーはもちろん、その先の和希さんが気になります。

 そうですか。今年はアルバムを作りたいんですよね。まだ僕には10曲しかないので、ツアーもDOBERMAN INIFINITYの楽曲の助けが必要になってくるんです。だから、もっと曲を増やしたい。そういう意味では、今年、ドーベルが10周年なんですよ。きっと過去イチ、音楽漬けの年になるでしょうね。

ーー同時進行大変そうですけども……?

その覚悟はしてます。

(TOKYO HEADLINE・酒井紫野)