名作椅子100脚で20世紀を振り返る!日本橋髙島屋「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」

事前の内覧会で作品解説を行った椅子研究家の織田憲嗣氏

 織田氏は来場者に向けて「椅子の座面を三次元曲面に成形する技術は、もともと第二次世界大戦の負傷兵のために開発した脚部固定用添え木が始まり。スチール・ワイヤーを使ったワイヤーシェルではスポット溶接で人間の体にフィットするようにするなど、いずれもなるべくかけ心地のいい椅子を作ろうとさまざまなデザイナーがチャレンジした。

 デザインの究極の目標というのは人を幸せにするために存在すること。ですから上げ底のパッケージや誇大広告、コピー商品といったものは排除されるべきもの。デザイナーの著作権はもっと尊重されるべきだし、優れた生活デザインがいかに人々を幸せにしてきたかということに少し思いを馳せていただければ」とメッセージを寄せた。

「椅子とめぐる 20世紀のデザイン展」は、日本橋髙島屋 S.C. 本館8階ホールにて3月18日まで。入場料は一般1200円、大学・高校生1000円、中学生以下無料。