タケモトピアノCMはなぜ泣き止む?赤ちゃん研究20年の専門家が泣き止ませ術を伝授
日本音響研究所所長の鈴木創(はじめ)氏が3月7日、都内にて『赤ちゃんのぐずり泣きが止まる本』(講談社)発売記念会見を行った。
『赤ちゃんのぐずり泣きが止まる本』(講談社)発売記念会見を行った鈴木創氏(撮影:須山杏)
声紋鑑定・音響分析の専門家で、刑事・民事事件に関する音声・音響の科学捜査や鑑定を数多く担当する鈴木氏。80年代からグリコ森永事件や日航ジャンボ機墜落事故、オウム真理教事件、最近では今年の羽田空港衝突事故などに協力。赤ちゃんの泣き止み研究として、2000年にi-mode「赤ちゃんが泣き止む着メロ」開発、2001年に「タケモトピアノCMソング」解析、2007年にタカラトミー「赤ちゃんけろっとスイッチ」開発など20年以上の実績がある。
2月22日に発売された同書は鈴木氏の初の著書で、泣いている赤ちゃんと音でコミュニケーションを取る方法を紹介。「この曲を聞くとうちの子が泣き止む」と噂の曲の泣き止む理由も徹底分析する。
鈴木氏は赤ちゃんの泣き止み研究について「2001年11月にABCテレビ『探偵!ナイトスクープ』でタケモトピアノのCMが流れると赤ちゃんが泣き止む現象を分析しました。その時に赤ちゃんが泣き止む要素を使って音を作れば、泣き止ませに特化した音ができるのではないかということで作ったのが『赤ちゃんが泣き止む着メロ』」としたうえで書籍化の経緯を「今世紀に入ってから始まって気がつくと20年以上この研究をしている。日本音響研究所の所長になって10年、研究を始めて20年の集大成として、そろそろまとめるところだということで出版につながった」と明かした。