6・23代々木で五味隆典と鈴木千裕がボクシングルールで対戦。「20年前の五味隆典を千裕に見せてやろうかなと思っている」【KNOCK OUT】

「20年前の五味隆典を千裕に見せてやろうかなと思っている」と五味

「千裕は格闘技の申し子」

 体重については「73gにしようと思う。一番切れがあったときに何とかチャレンジして。格闘家はいつも“これが最後”と思ってやるというのもありますし、実際にノックアウトされれば自分もそういう気持ちになるかもしれない。なので、20年前の五味隆典を千裕に見せてやろうかなと思っている。千裕自体は昨年、20年前の俺のような活躍をした。自分自身にもチャレンジだし、目の前にいる自分自身によく似た奴にもチャレンジするという、俺も頭が回らないんだけど、どう考えればいいんだろうというところで、まあワクワクしています」と鈴木にかつての自分をだぶらせた。そして選手としての印象については「ファイターとしてはここ数年、話題になったり流行っているアウトローというか不良の、格闘技といっていいのか分からないけど、そういったものを黙らすかのように、去年、1人意気を吐いた。拳で、ライブでお客さんをじかに盛り上げて、体が勝手に立っちゃうような試合をした。言ってみれば20年ぶりに(そういう選手が)出たかのようなところだと思うんですよ。タイトルも取ったし、格闘技の申し子という感じでとらえている」と評価した。

 MMAでの引退試合については「ヒザのこともあるし。俺の中でMMAはUFCで区切りはついていると思ってはいるし、現実的なところで、例えば重量級で減量ができない状況でMMAをやろうとは思わない。ちゃんとした階級でタイトルも獲ったし、別にボクシングが楽というわけではないが、ただレスリングやって、打撃やって、寝技やってというのは45歳がやることではない。ただ走ってサンドバッグを打って、安全が保てる範囲でスパーリングをやって。ボクシングはシンプルで激しいスポーツなので、そういうのでチャレンジしたい。マイク・タイソンも今度試合をする。グラップリングに関しては2月にサンボの大会にチャレンジした。そういう形で格闘技の現役を続けていくことは考えている。だいたい今のトップのMMAの選手が俺に勝ってうれしいかというのもある。総合は全部体力を使うもの。ただ俺はその中でも倒してきたんだから、今の子たちにもパンチでは負けないという思いはある」と語った。