ミキモトの真珠も!海の “背骨がない” 動物に迫る科博「知られざる海生無脊椎動物の世界」

左右相称動物のイセエビと五放射相称動物のオオハダカモミジガイ、放射相称動物のミズクラゲ

 第2章「不思議な海生無脊椎動物の形や生態」では、左右相称動物・前口動物・後口動物・脱皮動物・螺旋(らせん)動物がどういうものかを標本やイラスト、映像などで紹介。体のつくりが左右対称の性質を持つ左右相称動物に対し、クラゲなどの放射相称動物は前後、左右、背腹の区別がない。前口動物・後口動物ではエビと魚を対比させ、脱皮動物ではタカアシガニの脱皮の様子や脱皮殻を展示。螺旋動物では同じ仲間とは思えない多様な形を紹介する。

 さらに海に広がる海生無脊椎動物の世界へ。海の中で体を支える方法、無性生殖や群体動物などの分身、水の中での呼吸法、何を食べて生きているのか。大きさ1mm以下のメイオベントスや、自ら動かずに生活する固着生物など、海生無脊椎動物のさまざまな生活形も見ることができる。

同館動物研究部 海生無脊椎動物研究グループ 研究主幹の並河洋さん