ミキモトの真珠も!海の “背骨がない” 動物に迫る科博「知られざる海生無脊椎動物の世界」
こうして見ると実にさまざまな海生無脊椎動物を食べている私たち
第3章「人とのかかわり」では食材や宝飾など、人との暮らしに関わる海生無脊椎動物を展示。同じく研究主幹の中江雅典さんは「ナマコやウニなどの棘皮(きょくひ)動物、韓国や北海道の一部でユムシという環形動物、クラゲやイソギンチャクなどの刺胞動物と、我々は実にいろんな動物門を食べています。サンゴや螺鈿(らでん)、真珠など古くから宝石や装飾品としても利用しています」といい、ミキモトの創業者・御木本幸吉が養殖した半円真珠など貴重な資料も。寄生虫や侵略的外来種、汚損生物など有害生物としての側面も紹介する。
最後に、第4章「海生無脊椎動物を理解する意義」で絶滅の危機に瀕している種や博物館の標本が持つ存在意義、現在進行形の研究について解説。海生無脊椎動物の多様な世界を紹介する企画展「知られざる海生無脊椎動物の世界」は国立科学博物館 日本館1階 企画展示室および中央ホールにて6月16日まで。月曜休館(月曜が祝日の場合は火曜)。入場料は一般・大学生630円ほか。