都医、サプリ健康被害に警鐘「本来は生活習慣で改善するべき」「医師や薬剤師に服用歴伝えて」

健康被害を防ぐためにできる対策を呼びかける尾﨑会長

 尾﨑会長は、健康食品の分類について「 “こういう効果がありますよ” と表示していい保健機能食品が特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品。その他にもたくさんの健康食品が出回っているが、はっきりした機能が証明されていないので、 “こういうことに効きます” とは表示できないのが一般の健康食品で、その数がものすごくたくさんある」と説明。

 さらに「食品なので言う必要がないと思っている患者さんが非常に多いのですが、医療機関を受診する際、健康食品やサプリメントを摂取していることを医師あるいは薬剤師にぜひ伝えていただきたい。医薬品と同じような害が出る場合もあるので、その情報が医療機関や薬局に伝わることが極めて重要」と強調した。

 健康食品やサプリメントと医薬品の相互作用によって、思わぬ副作用につながることがあるといい「以前から診療所の先生方、薬局や薬剤師の方に問診票にも健康食品やサプリメントを摂取しているという項目を入れていただきたいとお願いしている。現状は普及していないが、患者さんに聞いて確認する体制を作っていきたい」と尾﨑会長。

 最後に、健康食品による健康被害を防ぐために「『健康食品手帳』というものに健康食品やサプリメントの服用開始時期や、体調の変化を書き留めていただくと非常に参考になる。消費者庁のホームページに記載があるのでよろしくお願いします」「健康食品の成分の効果や副作用を調べたい場合、論文やエビデンスを集めて網羅した書籍『健康食品・サプリ[成分]のすべて』があるので活用していただきたい」と呼びかけた。