台湾東部沖地震から1ヵ月の現状を現地の地質学者に独自取材[8bitNews]

 ジャーナリストの堀潤氏が主宰するニュースメディア「8bitNews」が4月30日、発生から1ヵ月を経てなお余震が続く台湾東部沖地震について、現地の地質学者の見解を公式YouTubeチャンネルで発信した。

現地でフィールドワークを行った顔君毅教授(「8bitNews」より)

 台湾・東華大学の顔君毅教授は、ジャーナリストの構二葵氏のリモートインタビューに出演。4月23日に大規模な余震が発生した原因を「推測ですが」と前置きしたうえで「ほとんどの余震は本震の震源の北側で起きている。21日の余震の全体分布を見ると、ほとんどの地震が花蓮市と太魯閣地区で起きているが、22~23日以降に感知できるもので200回ほどの群発地震が発生した」と言及した。

「最初は震源の北側が壊れ始め、南側は壊れていなかったが22~23日に突然壊れ始めた。もしかしたら、これでバランスが取れて余震がしばらく止まるかもしれない」との見解を示したうえで「花蓮地震は1999年の921大地震に似ている。その時は最も大きな余震は約1ヵ月から始まり、徐々に小さくなっていった。そのことから考えると、4月3日からの余震の期間は1ヵ月と予想できるので5月上旬くらいまでと考えられる」と予想。

 さらに「22~23日の地震を独立したものだと捉えると、1ヵ月ほど余震の期間を延ばす必要がある」と続け「花蓮市の南側で発生している地震は、それほど強くないものの2つのビルが倒れた。それらは “イエローラベル” と呼ばれるすでに危険な建物で、避難は必要だが建物自体はまだ無償のもの。最初のうちは取り壊すというようなことはしないが、今回の余震ではそれらが破損して崩れてしまった。今回はマグニチュード(M)6.3と6.1でも長い間揺れ続け、実際に建物を倒壊させた」と注意を促した。

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