本野美樹「あとは自分が勝つだけ。絶対にチャンスはあるって思っていた」【ROAD TO UFC】

(©U-NEXT)

 出稽古の手応えを教えてください。
「グランドスラムの選手は、倒された後も動きが止まらなくて、ずっと動き続けているような選手が多いので、すごくいい練習にもなりますし、たとえば(フライ級パンクラス王者の)伊藤盛一郎選手はもともと柔道出身というのもあって、私も柔道ベースでやっていたので、すごい教えてもらっていて分かりやすいというか、自分に合う試合の進め方とか、教えていただけるのですごい助けてもらっています。グラウンドスラムで相手を仮定して打ち込みをやってもらうということをしていました。AACCには女子選手が多いので、グランドスラムでやったことを、AACCの女子選手に試すという形で分けてやってきました。そこにバンゲジムでの打撃の練習を加えることで最高な練習環境でできていると感じているので、あとは自分が勝つだけです」

 伊藤盛一郎選手の仕掛けの速さを体感していかがでしたか。
「本当に速いです。倒した後も倒された後も、自分が思っている展開の先を読んで動いているので、本当にすごいんです。真似したい!と思いました。スクランブルでもかなり自信がついています」

 RENA選手のタイ修行にも同行されていましたが、いかがでしたか?
「本当に練習だけ、格闘技だけをやれていた期間なので、すごく充実していましたし、打撃ももちろんなのですけど、一番レスリングの練習がきつくて。精神的にも鍛えられたというか。女子の選手はほとんどいなくて、ほとんどが男子選手で、若い選手と組むことが多かったのですが、本当に練習の内容自体が、誰がやってもキツくなるようなものだったという感じですね。あれを頑張ってきたので、気持ちの面でもかなり自信をつけています。女子選手だとONEに出ているメン・ボー選手はいました。ほかは割と大きい階級の男子選手が多くて、100人くらいはいましたね」

 UFCがどのような舞台だから、本野選手はそこを目指して頑張れているのでしょうか。
「やっぱり、柔道でもオリンピックを目指していた時期があって、だけど世界には行けなかった、という結果があって。格闘技で世界の選手と触れ合って、今度こそはというか。世界チャンピオンになる、世界で戦うんだという目標がパッと出てきました。実は私は国内しか見えていなかったのですが、アメリカ修行のときにアンジェラ・ヒル選手のようなUFCストロー級ランカーとも練習できて。挑戦者のつもりで、これが試合だったらと思ってスパーをお願いしたのですが、テイクダウンも取れたし打撃で圧倒されすぎることもなく、成長すればここまで行けると実感できたのがまず目指し始めたきっかけなんです。自分が思い描いていたUFCトップ選手は“バケモノでしかない”というイメージしかなかったけれども“行けなくない”と思ったことが一番です。自分も目指せると思えたことが大きかったです。どうすれば行けるかは正直よく分からなかったのですけれど、絶対にチャンスはあるって思っていました」

 目標が定まったことで練習での取り組みも変わりましたか?
「変わりました。今まで曖昧に練習していた部分もあったのですが“UFCに出るんだ!”という目標を持ってからは、もっと考えるようになった。前まではスパーが好きでスパーばっかりやっていました。でも今は勝つための打ち込みだったり細かい技術であったり、そういうところをしっかり練習するようになったので、考え方が変わりました」

 周りの選手たちからはどのような言葉をもらっていますか?
「“やっと(チャンスが)来たね、頑張ってUFCに行ってね!”っていう言葉をたくさんかけてくれます。練習のなかでも、グランドスラムの選手が“今のは良かった!”とか“ここはちょっと危ないよ”と声かけてくれたり。白川さんは相手の動画を見てくれて、自分に合った戦い方を細かく教えてくれているので、だいぶ自信がついてきました」

 最後に、U-NEXTのライブ配信を通して応援するみなさんに、メッセージをお願いします。
「優勝してUFCの切符をつかみたいと思っています、応援よろしくお願いします」

 なお大会の模様は18日19時からライブ配信される。

「ROAD TO UFC SEASON3 エピソード1&2」(5月18日、中国・上海パフォーマンス・インスティチュート)
〈対戦カード〉
■エピソード1:日本時間19時開始
◆男子フェザー級(65.8kg以下)
ズー・カンジエ vs. 安藤達也

◆男子フェザー級(65.8kg以下)
原口伸 vs. ホン・ジュニョン

◆女子ストロー級(52.2kg以下)
フォン・シャオツァン vs. キラン・シン

◆女子ストロー級(52.2kg以下)
ホアン・フェイル vs. 本野美樹

◆ウェルター級(非トーナメント)
バテボラティ・バハテボラ vs. キム・ハンスル

■エピソード2:日本時間21時開始
◆男子フェザー級(65.8kg以下)
シエ・ビン vs. イーブーゲラ

◆女子ストロー級(52.2kg以下)
シー・ミン vs. ソ・イェダム

◆男子フェザー級(65.8kg以下)
河名真寿斗 vs. ソン・ヨンジェ

◆女子ストロー級(52.2kg以下)
プリヤ・シャルマ vs. ドン・フアシャン

◆女子フライ級(非トーナメント)
ワン・ツォン vs. パウラ・ルナ
「ROAD TO UFC SEASON3 エピソード3&4」(5月19日、中国・上海パフォーマンス・インスティチュート)
〈対戦カード〉
■エピソード3:日本時間19時開始
◆男子バンタム級(61.2kg以下)
ダーエミィスウ・ザウパースー vs. 小崎連

◆男子フライ級(56.7kg以下)
ジョン・アルマンサ vs. アンガド・ビシュト

◆男子バンタム級(61.2kg以下)
ユ・スヨン vs. 野瀬翔平

◆男子フライ級(56.7kg以下)
ジー・ニウシュイエ vs. チェ・ドンフン

◆ライト級(非トーナメント)
キ・ウォンビン vs. 雑賀達也

■エピソード4:日本時間21時開始
◆男子バンタム級(61.2kg以下)
バーエゴン・ジェライスー vs. カンタラージ・アガーサ

◆男子フライ級(56.7kg以下)
キルー・シング・サホタ vs. イン・シュアイ

◆男子バンタム級(61.2kg以下)
キム・キュサン vs. 中西透暉鷹

◆男子フライ級(56.7kg以下)
松井斗輝 vs. ルエル・パニャレス

◆女子フライ級(非トーナメント)
ヤン・チーフイ vs. リサ・キリアコウ
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