武藤敬司氏がノアのスカウティングアドバイザーに就任。有望選手獲得のカギはビッグマネーとプロレス界の構造改革

抱負を語る武藤氏。左は株式会社CyberFightの新社長に就任した岡本保朗氏

 また「俺も20年くらい前に当時斬新だった武藤塾というオーディションをやり、その中で今いろいろな団体でトップになっている選手を育てた実績があるが、それも20数年前の話」と前置きしたうえで「これからは新しい形。もしかしたら予算をちらつかせる(笑)」と金銭的な部分での魅力の必要性と「あとはプロレス界の慣習というか。いまだにプロレス界って寿司屋の職人のような、背中を見て学ばないといけないというような風習がある。今ではナンセンスなそういうシステムから変えたほうがいいんじゃないかと思う。あとはグローバル。日本人だけにとらわれず、海外からも募集し、こっちからも獲りに行けたらいいんじゃないかと思っている」などとプロレス界の構造改革の必要性にも言及した。

 岡本新社長は会見では「やはりプロレスラーが一番重要。そういった未来のスター選手を自分たちで発掘していくということも丁寧にやっていきたい」と新人発掘を重要ポイントに挙げ、会見後の取材では「武藤さんはいろいろないい選手を育ててこられているので、選手を見極めるポイントとか、また実際に映像を見ていただいて“この選手はいいんじゃないか”といったアドバイスもいただこうかなと思っている」と武藤氏の手腕に期待した。

 また今年はパリ五輪が開催されるのだが、オリンピアンといった大物のスカウティングについても「可能性はゼロではないと思います。団体のスカウトのチームでいろいろ議論していただきたいと思っています」などとも語っている。

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