TOKYO MXがよりマニア路線をばく進中。新キャッチコピー「どこまでも!マニアッ9。」に込められた思いとは
「曖昧で顔の見えない“みんな”ではなく、たった一人の“あなた”」というコピーは非常にTOKYO MXの個性を的確に表しているように感じます。
「キャッチコピーのベースになるボディーコピーはセイタロウデザインさんとお話ししながら作らせていただきました。今の時代感がそうなのかと思うんですが、皆さんは能動的にコンテンツを消費されていて、多分“皆さん、見てください”というものに対してはあまり反応していただけない部分もあるかなと思っています。あとは我々のもともとの立ち位置ですよね。“100人に届かなくても、10人の好きな人にちゃんと届けばいい”みたいな姿勢を会社として大事にしていければいいんじゃないかなというところがメッセージとして入っているかなと思っています」
大きいキー局だと、どうしてもマスを追いかけ、まんべんなくやらないといけなくなるのでしょうか?
「基本のベースはそうだと思います。でもその一方で、ニッチという言葉が正しいかは分からないんですが、そういうところにもキー局さんや他の局さんも触手は伸ばしているなとは思うので、我々も負けないようにやらなければいけないと思っています」
イメージCMは生成AIで制作されています。これはどういった意図が?
「ボディーコピーの中に“自分たちが「おもしろい」と信じたものを”という言葉があるんですが、そこをベースとして社内で話している中で、“AI領域は業界としても伸びていくし面白いし、ちょっとやってみたい”という者がいまして、それをベースに表現に落とし込んでみようということになりました。その者がもともとAIHUBさんという会社と向き合っておりまして、そのご縁を頂戴して、AIを使ったベースでCMを制作してみました」
タレントを使うとそのイメージに引っ張られるところがあります。AIにしたことで、コピーがぐんと前に出てくるという効果がありますね。
「そこはおっしゃっていただいた通りです。特定の誰かということがあまり前面には出てほしくなかった。あとは、先ほどのAIは面白いと言っていた者が、いわゆるデジタルヒューマンを動かしてみたいとも言っていまして。デジタルヒューマンを起用する企業もあるのですが、CMに落とし込むといったところまではまだそんなにやられてはいないようでしたので、取り組んでみようということになり、AIHUBさんのプロダクションに所属している、Sali(サリ)ちゃんというデジタルヒューマンに出ていただいたということです」