THE RAMPAGE 浦川翔平、話題の「YEBISU BREWERY TOKYO」でビールの新たな扉を開く〈BUZZらないとイヤー! 第77 回〉

 そして〈未来〉のパート、タップルームへ。ヱビスを作り始めたときに使われ今はその役目を終えた醸造窯、当時の柱や階段で装飾されたタップルームでは、YEBISU BREWERY TOKYOで作られたさまざまな挑戦的なビールと、ちょっとした軽食が楽しめます。「未来にワクワクしてほしい」と沖井さんは言います。


ヱビスの未来を覗いてみる?

 ひとつの銘柄を楽しむこともできますが、いろいろなビールを少しずつ楽しめる4種飲み比べセットをチョイス。4種のラインアップは日によって変わるそうで、この日は、恵比寿工場で使用されていたヱビス酵母と1980年のヱビス誕生当時に使用されていたと思われるドイツ産のファインアロマホップ「テトナンガー」を一部使用したYEBISU BREWERY TOKYOのフラッグシップ商品「ヱビス∞(インフィニティ)」、ヱビス酵母に黒麦芽とオレンジのような香りがするホップ「マンダリナバーバリア」を組み合わせた「ヱビス∞(インフィニティ)ブラック」、とろりとした不思議な飲み口ながらもビールらしい苦味とフルーティーな香りが楽しめる「Foggy ale 2024(フォギーエール2024)」、そしておなじみの「ヱビス」でした。


美しい泡!泡!泡! 

 カウンターでは丁寧に美しく最適な泡とビールの配分で一杯ずつビールを注いでくれます。この日提供されるビールがナンバリングされたリストも手渡され、「こちらがヱビス∞で1番、こちらはそのブラックで3番のところに」と優しく教えてくれます。「まずは、ヱビスを飲んでみてください。そして、1、2、3と順番に」と飲み方のアドバイスも。翔平さんも「わかりましたっ!」


左から「ヱビス∞(インフィニティ)」(1)、「Foggy ale 2024」(2)、「ヱビス∞ブラック」(3)、「ヱビスビール」(4)。4種飲み比べセットは各200ミリリットルで1800円。色も透明度も違う

 ヱビスを一口飲んで「夕べと同じ味!おいしい」と笑うと、「ヱビス∞」、期間限定の「Foggy ale 2024」、そして「ヱビス∞ ブラック」と飲み比べ、もう一度「Foggy ale 2024」に手を伸ばします。「今日は、これが推し!」と翔平さん。

「私、『白穂乃香』(飲食店だけで飲めるサッポロビールの銘柄)が好きなんですけど、これはそれ寄りですね……ここでしか飲めないんですよね。缶で出ていたら、ずっと飲んじゃう。夜から朝まで、そして朝起きてから昼も……あーん」と、ここのところお気に入りのマーガレット・マカロン(アニメ『マッシュル-MASHLE』)調のトークまで飛び出して……まさかもう飛び立ちつつある?

 グラスを少しずつ空にしていく翔平さんに、この日どうしても飲んでほしかった一杯「一読一服(イチドクイップク)」を運びます。ほうじ茶葉のエキスを最適な温度で抽出したほうじ茶風味のビールで、香ばしい風味と口当たりの柔らかさが特徴です。


ビールから、ほうじ茶の香り

「一読一服、ビールは読書の友というテーマで作っています。梅雨時に本を読みながらゆっくり飲みたい、そんなビールです」と、沖井さん。

 翔平さんは醸造家の努力をリスペクトするようにゆっくりと香りを楽しんで一口含みます。「……確かにほうじ茶だ。ビールなのにほうじ茶。アルコールからノンアルコールを感じる……なんか新しいし面白いですね。ここから他のお茶にも広げられそうな気がします、韓国のコーン茶とかいけそう」。いつかは自分でビールを作りたい翔平さん、アイデアが膨らんだようです。

「一読一服」は香りや味わいの変化も楽しめるビールだといいます。「ビールは温度によって香りが変わって、それも楽しみのひとつですが、茶葉が入っていることで変化をより一層感じられるのかなと思います」との説明を受けて、翔平さんは「秀吉系で行きます!」とグラスを両手で温めはじめました。


手のひらにて温めておきましたっ?

 YEBISU BREWERY TOKYOは、日々実験や挑戦を続けてビールの〈未来〉を生み出そうとしていること、大きな工場と比べるとコンパクトな施設で小規模に醸造できるから挑戦がしやすいこと、「ブリュワーズルーム」で来場してくれるお客さんと醸造家が直接話せる環境もあって、感想や意見を聞いて、開発に反映しているんだそう。「それって、私がこんなビールが飲みたいってアイデアを伝えたら、作ってもらえる可能性もあるってことですか……私、ここにずっといるかもしれない」

 そんな話をしたところでそろそろ5分。翔平さんは、懐ろではなく両手でちょっとだけ温めた「一読一服」をゴクリ。「めっちゃ香りが強くなりました。泡が消えてフィルターがなくなったというのもあるかもしれないですけど、ほうじ茶の香りがギャンギャンに来ました」と笑顔でグラスをあっという間に空にしていました。

 さて翔平さん、そろそろお時間です!  本日のまとめ、行きましょう。