映画「お母さんが一緒」で江口のりこが一番印象に残ったセリフは「お姉ちゃんがブサイクなのは根性がブサイクなんだ」

撮影時のエピソードを語る橋口監督

 青山は「僕は妹しかいないので、三姉妹ってどういう空気感か分からなかったんですが、監督に“演技しないでいいから。青山君はできるだけ青山君でやってくれ”と言われて、どういうことかと考えていたんですが、この三姉妹のケンカを見ていると確かに無理しなくても“本当にとんでもない姉妹に巻き込まれたな“と自分も出ていたんだけど、きょうだいゲンカを楽しんで見ていたという感じ」などとここでも三姉妹のバトルのすごさを口にした。

 橋口監督は「家族といえば、印象的でよく撮れたなと思うシーンがあって、それは最後に江口さんがアイロンをかけているシーン。鼻歌で『赤いサラファン』という昭和歌謡を歌っているが、あれは多分、お母さんが昭和の人で歌っていたんだと思う。それを長女の弥生は聞いて育ったから知っていて、何の気なしに歌っている。次女はよく分からないが、なんか聞いたことがある。三女に至っては全く知らない。いつもお母さんの悪口ばかり言っているんだけど弥生の中にはちゃんとお母さんがいるという感じなんだろうなって思う。そして弥生は妹たちに口うるさく文句ばかり言っているが、自堕落な愛美のブラウスにもアイロンをかけてあげたりと陰に日向に妹たちをフォローしている。その姿がここのお母さんの姿に重なって、お母さんはいつも“あんたたちは”と言いながらもいつも守っていたんだろうなと思うんです」などと印象的なシーンを挙げた。

 そして最後は「いつもの私の映画とはちょっと趣が変わって、楽しくて、笑えて、そして切なくて、ちょっと痛いところもある。すごく軽快な物語になっていると思う。楽しんでいただけるとうれしい。この4人のスケジュールが奇跡的に合って、撮影に入れたのは幸運だったし、幸せなことだった。今後ともよろしくお願いします」と締めくくった。

 同作は7月12日から新宿ピカデリーほかで全国公開される。

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