序盤はポスター問題で揺れた東京都知事選。やっと政策に集中できる環境になったので都民はしっかり投票を!

序盤はポスター問題がクローズアップされていた今回の都知事選

 6月20日の告示前から立候補予定者がポスター掲示場の上限である48人を超えていることが話題となり、ふたを開けると56人が立候補し、実際に掲示場が足りず、その対応策が話題に。またジャックされた場所に張られたポスターの中身があまりに選挙とはかけ離れていることに批判が集まったり、実際に警視庁が都迷惑防止条例違反の疑いで警告を行ったりと政策以前の問題が盛り上がりすぎた今回の都知事選。ポスター問題が下火になってやっと政策に集中できる環境になったといえるので、残り少ない時間ではあるが都民にはよく考えて投票所に行ってもらいたいところだ。

 また今回は同日に江東、品川、中野、北、板橋、足立の6区と八王子、府中、南多摩の計9選挙区で都議会議員の補欠選挙の投開票も行われる。

 現在の都議会の勢力図が自民27、都民ファーストの会25、公明党23となっており、今回の9議席がどうなるかは都政に大きな影響をもたらすので、都知事選に並ぶとも劣らない重要な選挙となっている。

 中でも注目を集めているのが江東区と中野区。江東区は元職の山崎一輝氏(自民)が立候補。山﨑氏の実父・孝明氏は江東区長だったのだが、5選目となる昨年4月の区長選を前にがんのため死去。現職の都議だった一輝氏が区長選に立候補したのだが、時点で落選。しかし当選した木村弥生氏はその後、公職選挙法違反の疑いがあることが発覚し、10月に辞職という何とも数奇な状況となった。一輝氏は12月に行われた区長選には出馬せず、今回の補選に臨むという選択をした。

 中野区は自民、都民ファ、共産、無所属の4人が立候補。都民ファの候補は特別顧問を務める荒木ちはる氏。荒木氏は2021年の選挙で2度目の当選を果たしたのだが、2022年の参院選出馬のため失職。今回は自らの議席を取り戻す戦いとなり、小池都知事との連携を訴え浸透をはかる。

 また地方選挙では国政選挙などとはねじれ現象が起こることがしばしばあるのだが、今回の補選は都知事選では小池氏を支持する都民ファと自民が戦うというより複雑な構図となっていることも注目を集めている。

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