THE RAMPAGE 浦川翔平が「1年越しで刺身包丁をおろすの儀」〈BUZZらないとイヤー! 第79 回〉


親しみのある鱗をとる作業。小林さんの手元はリズミカルで……

 次は鱗。まずは背中側を、そしておなかのほうへ。包丁の先や中間などを使う場所を変えながら取っていきます。この作業は手慣れた様子で「鱗を取ってくよー! このあたりはお残ししやすいんだよねー」とおしゃべりな翔平さんが戻ってきました。「楽しいかも……家でもやりたいな。親父にも自慢できる!魚(の状態)からいけたって」とご機嫌で、「こんなもんでしょう!」と見せてくれました。

 取った鱗が残らないように流水でさっと流したら「ズドッと頭を落とす」ステップ。出刃包丁は片刃なので包丁を真っすぐに入れると斜めになってしまいます。角度を気にしながら包丁を入れていき、中骨を感じたら、ズドッ!とやりますが、やはり小林さんのようにはいきません。まだ、頭と体がつながったまま……。


「一刀で!」小林さんの指導もナチュラルに熱が入ってきました

「よく見てください。体の方にひれが残ってるでしょ? これが頭の方にあるのがよくて。包丁が斜めに行ってるとこうなるので、真っすぐに、一刀でズサッと! 押すんじゃなくて切る!」という小林さんのエールにも似た指導がキッチンに響きます。翔平さんは「ハイッ!」と元気に返事をして、2回目のズドッ!を放ち、落とした頭をまな板に立てました。「めちゃくちゃ貴重な経験……これを、おのでらでやってるってのがヤバい!」

 お手本通りに、包丁を右に動かして内臓をするっと引き出すと、翔平さんはそのなかに数匹の小魚を発見!「めっちゃ食べてる……きびなご? ベイト(釣りをするときの魚のエサ)……気になるんですよね」。小林さんも、カメラマンも釣りが大好きな人。翔平さんと3人で、笑顔で頷きます。


翔平さん(左)、小林さん(右)の「ズドッと」。仕上がりはずいぶんと違う

 アジのお腹は空っぽになりましたが中を覗くと、まだ血合いがあります。「血合いにちょっと傷をつけてください。それから水洗いをするとすぐに取れますよ。包丁を入れなくても取れるんですけど、時間は短いほうがいいから」というアドバイスに沿って、流水で流し血合いを取り、氷で冷やした塩水につけました。これで「あらじこみ」の前半は終了です。

 翔平さんは少し笑顔を見せましたが、まだ半分。「やってみるかぁ……」と、アジを3枚おろしにしていきます。