THE RAMPAGE 神谷健太 与那嶺瑠唯「沖縄って圧倒的」沖縄精神でエンタメ届ける
「沖縄って圧倒的な存在」
ーー2人が沖縄を離れてから10年を超えて。東京で暮らす時間が長くなるにつれて、沖縄への思いの強さだったり、思うことにも変化があるんじゃないかと思うんですけど、いかがですか?
瑠唯:ストレスを抱えて嫌な感じで沖縄に戻ることがあると、周りの人たちはもちろん沖縄っていう場所が、「いいよいいよ、何も考えなくていいさ。ゆっくりしといたらいいさ」って迎えてくれます。沖縄は優しくて温かく迎えてくれる場所であり、東京に行く時には頑張っておいで送りだしてくれたり、厳しく押し出してくれる場所でもあります。そういうのは変わらないんですけど、感じ方は変わってきている気がしますね。
健太:SNS時代になって、対画面とか対コンピューターとか人が電子機器に向かう中で、沖縄だけはあんまり変わらないんですよね。変わってほしくないという気持ちもあるし、絶対変わらないんだろうなっていうのもある(笑)。……沖縄って圧倒的な存在なんですよ。そこに戻りたいなとも思うし、東京にいて沖縄を背負ってる自覚もあります。
出会ってきた人、自然、沖縄の人たちの考え方、空気
……全部が自分が生きていくための軸となってる。
ーー自分のこういうところは沖縄が育ててくれた部分だって感じる部分はありますか? 仕事や日々の生活の中に生きている自分の沖縄成分のようなもの。
瑠唯:それは全部じゃないかな。出会ってきた人、自然、沖縄の人たちの考え方、空気……全部が自分が生きていくための軸となってる。どうしようって迷った時に、絶対戻ってくるところ。いま東京にいていろいろな経験をして学ぶこともありますけど、沖縄の人たちの「何を大切にするか」だったり、「誰かのために」「誰かを喜ばせるために」と動くことにも通ずる……そこは沖縄を離れて改めて感じるところです。もちろん沖縄に住んだままで沖縄の良さを知っている人もいますよ。ただ自分は沖縄を離れてみて沖縄の良さを知った。そういう沖縄で育ったから、今の自分がいるんだなって思います。
健太:変な言い方だけど、沖縄の人は利益を考えないんです。目的にピュアに向き合う。例えば、ライブを作るとしたら「お客さんに一番面白いエンタテインメントを届けたい」っていう根本的なところを忘れない。そうあるのは当たり前なんだけど、実際にやっていくと、それに付随していろいろ考えなければならないことも出てきたりして、よく分からないって感じることもあったりする……沖縄の人だったら、それでも、大事なのは「お客さんに一番面白いエンタテインメントを届けたい」ってことだから、これでいいさ、自分が考えたのでいいさって思うと思うんですよ。
瑠唯:確かに、そうだね。