THE RAMPAGE 浦川翔平、銀座で寿司を握る!〈BUZZらないとイヤー! 第81回〉
アジの皮を引く翔平さんに感心しきりの慎さん
「めっちゃ、できてる。やば! 全部、翔平さんが準備したんですか?」と、メンバーの長谷川慎さん。
「全部、俺がやりました!」と翔平さん。「お待たせしたよ、慎君!」
「すごいじゃないですか!!」と慎さんは本当に驚いている様子です。
小林さんに促され、翔平さんはネタ箱からアジの半身を取り出すと、慣れた手つきで皮を引きます。慎さんに背後からジーッと見守られながら、頭のほうからゆっくりと皮を引いていきます。「……ゾーン、来たっ!」と翔平さん。きれいに皮を引いて、お寿司屋さんで見るアジの姿のちょっと手前まで来ました。
「皮をまな板につける感じでアジを置いてな、身と皮の間に包丁を入れたら、こうやって、こうやってな……」。翔平さんは先ほど聞いたばかりの小林さんのレクチャーをシャドーイングするかのようにつぶやきながらやって見せます。皮を引く作業に「いい音がしますね」と笑顔の慎さん。静かだったキッチンは賑やかに。慎さんの登場で、翔平さんの元気も戻ってきたようです。
手元を覗きこむ慎さんに「……近いな!」と翔平さん
小林さんはその様子に苦笑いしながらも「今のいい感じじゃないですか。おしゃべりしながら手を動かせる。カウンターで作業するってこんな感じですよ。明日から来れますか?」とユーモアも散りばめて翔平さんをほめます。
慎さんも「すごいですね!」をさらにリピート。聞けば、慎さん自身はほとんどキッチンに立つことはないそうで「週12ぐらいデリバリーです。減量していた時は鶏肉を焼いたりとか超簡単なことはしてましたけど、翔平さんが寿司や焼肉に連れてってくれるから」とのこと。翔平さんによれば「慎には2000万ウォンぐらい食べさせてる」そうです。
アジの片身を半分に。小林さんが包丁の入れ方をデモンストレーション
「ネタ箱、できちゃったね! じゃ、切りつけしていきましょう」と小林さん。翔平さんは「よっしゃ! やっと飯にありつける! 作業してたらお腹すいてきた……」。おいしいものを食べるって大変なこと。「感謝感謝!」と手のひらをすり合わせますが……食べられるのはもう少し先です。
鮨には少しサイズが大きいアジは片身を鮨2貫分にします。斜めに刺身包丁を入れて2等分に、そして皮があった面に斜めに包丁をいれて飾っていきます。この作業がネタをシャリを合わせて握った時になじみやすく、寿司をきれいに見せてくれるそうです。「よく見るやつだ」と、慎さん。
小林さんの手もとを見ながら、翔平さんもアジを切りつけますが、出来上がったのは「家用って感じ」。ネタは圧倒的に大きく、均等とはいえず。美しさを求めていれた斜めの包丁も果たしてそうなるのかは疑問。それに、ちょっと握りづらそうです。
上が翔平さんのトライ! 下は小林さんが作ってくれたお手本……
ヒラメの切りつけは刺身包丁を斜めに寝かせたままで切りつけていく、そぎ造り。ネタを薄く切ることで、しゃりとなじみやすくなるそうです。一枚切ったら、切った部分をサイドによけ、また一枚と長い刃をリズムよく引きながら切りつけていきます。包丁とまな板のサッ、サッという音が心地よく響きます。
腰を落として……うぉあー!
「体ごと行くんですね」と言う慎さんに、翔平さんは「けん玉とかと一緒。膝を使うんだよ」。なぜか吐息交じりの「うぉあーうぉあー」という掛け声?で切りつけていきます。慎さんも「うぉあーうぉあー」に加わります。
最後に小林さんが色味にと入れてくれたマグロの赤身。翔平さんは「……おのでらでマグロを切ってる、それがすごい」と笑顔を浮かべて、重心を少し落として体をひきます。
すると「ヒラメでは言わなかったんだけど、マグロは小刃(こば)を立てていきましょう。途中までは今と同じで最後だけ包丁を立てて切りつける。こうすると握った時にネタが大きく見えます」と新たな技の伝授です。
翔平さんは言われたまま小刃を立てると「壁みたいなのができました。慎君、小刃を立てるのがポイントです。うぉあーうぉあー……」
アジやヒラメをおろしていた時とは完全に異なる空気のなかで、「最後たてるの、ちょっとムズイ」といいながらも切りつけていく翔平さんに、「うまい」「厚さも長さもいい感じ」「様になってる」とエールが送られます。
やり方は普通のそぎ造りの要領で最後だけ刃を立てる……包丁の使い方も様になってきました
中途半端に残ってしまった切りつけについては、真ん中を観音開きにしていらないところは除いて形を整えて一貫とすることもあるんだとか。
そのまま「慎君、切りにくくなってきたときは……やらなくてもいい感じだけどね、横からこう包丁を入れて、開いて、いらないところを切ってやるといい感じになるんだよ」と、つぶやきながら最後の一切れを観音開きにしていく翔平さん。慎さんは、小林さんが説明していた時におのでらのスタッフさんが使ったフレーズをそのままいただいて、「フードロス(対策)ですね」と相槌を入れて、キッチンの笑いを誘います。