〈インタビュー〉片寄涼太が“アーティスト 片寄涼太”に歌わせたかった曲 最新シングルでGENERATIONSとは別の顔
令和版として誇れる「今夜はブギー・バック」
ーーもう1曲「今夜はブギー・バック feat.eill / prod.Shin Sakiura」について。誰もがオリジナルや誰かのカバーを聴いたことがあるんじゃないかという時空を超えた名曲をカバーしました。これを選曲したのは何か理由が?
片寄涼太:他にも候補はあったんですけど、それぞれの楽曲を拝見していく中で、「今夜はブギー・バック」って94年の楽曲なんだって。ちょうど30 年前の曲です。自分の生まれた年にリリースされた曲なんだなあって思うと、30になる自分がカバーすることには意味があると思いました。自分のソロでこの曲を表現できるっていうのもいいなと思ったし、何より面白いかなって。
ーー明らかにオリジナルをリアルタイムでは聴いていない曲ですが……片寄さんはいつどのようにブギー・バックに出会っていますか?
片寄涼太:たぶん、幼少期にテレビとかで聴いてるのが最初だろうなって思いますけど、物心ついて印象に残っているのは加藤ミリヤさんと清水翔太さんのカバーです。それがちょうど小学生ぐらいの時、中学生にはなってなかったと思います。
ーー“片寄涼太”がカバーするにあたってチャレンジがあったと思いますが……?
片寄涼太:カバーする場合、どういうアレンジにするかが一番大きいポイントになってきます。プロデューサーのSakiuraくんとは仲も良いので相談しやすかったし、自分の中のイメージを話をした時にも乗ってくれたので、そこは早かったです。アレンジはすごくリッチに仕上げてくれたので、より展開があって、ちょっとドラマチックになってる部分とかもあったりして。より歌っぽくて楽しかったです。
ーーカバーは楽しさもあると思うんですが、曲にもよると思いますが、技量を試されるみたいな気持ちになることはありませんか?
片寄涼太:……多少はありましたかねぇ、名曲だし、なんか叩かれたらやだなって(笑)。だけど、Sakiura君のアレンジを聞いて、これめちゃくちゃ良くなるな!と思ったし、「tenkiame」でお世話になったeillさんが参加してくれて、フックも、eillさんのラップのアプローチもめちゃくちゃ良かったし!これは令和版として誇れるという形になりました。テンポも少しゆっくりだし、アーバンでチルなアレンジに仕上げてもらいましたし、今夜はっていうぐらいなんで、夕方から夜、夜中でもいいのかな。ドライブソングとしても楽しんでもらえたらと思います。
ーーこのシングル、朝と夜の曲なんですね。それは意識的に?
片寄涼太:なかったです。「tenkiame」がね、ここまで晴れやかな曲になるっていうイメージが僕の中でなかったんで(笑)。こうバラードぽかったり、もっと憂いを込めた曲になるかなと思ったんですけど晴れやかな曲に仕上がったので、すごくいい対比になりましたね。
ーー思ってた感じじゃないけど、いい感じに仕上がった、と。
片寄涼太:そういう意味では、いい方向の想像を全然超えてきたって感じですね。