山田洋次監督『男はつらいよ』55周年に感謝「お客さんが笑ってくれることがものすごく幸せ」

ファン投票の結果発表では登壇者それぞれが思い入れのある作品について語った

 山田監督は「55年前、この作品がこんなにヒットするなんて全然思っていなかった。会社はあまり乗り気じゃなかったのにどうしても作りたくて作ったので、これが失敗したら監督を降りなきゃいけないかもしれないと思っていた。そんな気持ちを博がクローズアップでさくらへの思いを切々と語るプロポーズのシーンに重ねて、一生懸命撮っていた気がする。そういうシーンに実はこの映画への思いがこもっているんだよね。封切った時はまさかヒットするとは思わなかったし、観客がこんなに笑ってくれるなんて思わなかったの。真面目に作った映画でお客さんが笑ってくれることが、僕にとってはものすごく幸せだった」とファンに感謝した。

 この日は美術スタッフが制作したグッズの抽選会や、シリーズ50作のファン投票の結果発表を実施。ファン投票第1位の第17作『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』(1976)の応援上映も開催された。