映画好き全員集合!火ダルマのライアン・ゴズリングが踊りまくる『フォールガイ』に皆、落ちろ!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
9月10日から始まる三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースvol.16.5 実験演劇 「GEMINIでございま〜す!」の稽古が始まったと同時に佳境に入っております。
今回は稽古期間が約1週間という短期決戦で、手探りの部分も多く、本当に挑戦という言葉がふさわしい作品になっております。ご興味のある方はぜひ!
では今週も始めましょう。
真っ先に結論から言います。『キングスマン』を、超えて“令和で一番面白い映画”更新されました。
スタントマンが主人公で、様々なトラブルに巻き込まれながら、スタントの技術を使って問題を乗り越えていく、カテゴライズするなら「アクションラブコメディ」なんですが、細かい演出から、映画の撮影現場の話なので、バンバンと実際の映画のタイトル出しながら「あの映画のあのシーンみたいに?」とか、「あの場面のあの台詞だろ?」と、知っていれば知っているほど”クスクス”が、止まらない。これだけで映画愛が、画面から溢れ出していて堪らなかったんですが、それが、ハンバーグじゃない。
「ハンバーグじゃない」って、自分でも、多少ナニ言ってんだと思いますが、ハンバーグ定食と、お子様ランチを思い浮かべて下さい。
この映画は、お子様ランチなんです!ラブコメもあれば、映画パロもあれば、スタントマンが主役だから、カーアクション、ガンアクション、剣での殺陣、ヘリ、ボート、爆破!爆破!爆破!
La La Landで、あんなに憂いに満ちた表情でピアノを引いていたり、楽しそうに踊っていたライアン・ゴズリングが、火達磨になって転げ回っているんですよ!
酒にドラッグを盛られてラリったり、トラックから振り落とされたり、監督がライアンを好き放題してるんですよ!ユニコーンのくだりはブレードランナーですよね!?なんにんが気づくの!?
「バックステージもの」と、でも言えばいいのでしょうか?撮影現場や舞台の裏側などを描くエンタメは多くあり、だいたい名作。
この作品を、評するのであれば「現代の技術を駆使した、ハリウッド版蒲田行進曲」です。
自信を持って「バックステージものの最高峰」と、呼びたい作品でした。
アクションはキングスマン超えてたし、カーアクションはワイルド・スピードも、伝説と言われるブルース・ブラザースのショッピングモールを超えていた気がします。
で、だ。
そこまでてんこ盛りで好き放題やってるのに「ストーリーがしっかりしている」のが、凄い。
スタントマンという、表に出ずに映画を日陰から支える存在を主役にすることで、アクションシーン全てが「心情を描いたドラマ」になってるんですよね。
アカデミー賞に、是非「最優秀スタントマン賞」を作っていただきたいと思える、映画愛に溢れた大大大傑作でした。