9月3日は「秋の睡眠の日」小林弘幸教授「ストレス社会の現代は眠る直前まで交感神経優位」

「良質な睡眠が取れると全身の血流や血液の質が良くなります」と小林教授

ストレスフルな社会で眠るには

小林教授が今、睡眠に悩んでいる人に伝えたいことは?

小林「我々はコロナ禍でストレスにさらされ、それが今も続いているわけですから、常に交感神経が優位な状態です。今、自分がストレスを感じている状態だということを意識して生活するだけでも睡眠の質を上げることができます。意識して朝食をしっかり食べたり、駅で階段を使ったり、時間に余裕を持ったり、副交感神経を優位にする行動を取ること。わざわざジムに行って運動しなくても、歩行速度を上げたり歩幅を広げたりするだけで効果はあります。

 普段から暴飲暴食したり、眠る直前までケータイやスマホを見たり、入浴する時間がなかったり。意識しないで交感神経が優位になる行動ばかりしていると良質な睡眠にはつながりません。習慣化するとなかなか元に戻せないので、不眠に悩む人が多い原因にもなっていると思います。秋は寒暖差や低気圧による影響で自律神経が乱れるので、普段から意識してベースとなる運動・食事・睡眠を整えておきたいですね」

 矢野経済研究所によると、睡眠を改善する商品やサービスを提供するスリープテック市場は2024年に140億円規模になると予測。健康課題の総合解決を目指す株式会社プロラボホールディングスもそのひとつで、広報担当者は本紙に「私どもは今年10月に睡眠美容事業に参入し、睡眠の質を向上させる国際特許取得済の最新ヘルステック『体液極小化セラピー』を新たに提案していきます。人間のカラダの60%を占める水(1滴)を1億8000万個に極小化することで血液の流れが良くなり、睡眠の質が上がると言われています」と回答を寄せた。

 今後もさまざまな睡眠関連サービスの登場が予想され、スリープテック市場の盛り上がりに期待が高まる。