自民党総裁選に史上最多の9人が立候補。所見発表演説会では経済対策、憲法改正、政治と金などさまざまな主張が飛び交う
茂木敏充氏(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
茂木氏は「私が目指す新しい政権は目標を掲げ、チームを束ね、結果を出す。これが目指す新しい政権の姿。思い切った人材の抜擢により古い常識にとらわれない改革マインドと結果を出せる、実行力を持ったベストチームを作って、成長と改革、結果をしっかりと出していく。結果にコミットをしていきます。経済再生の具体的なプランもあります。成長戦略による税収アップなどによって新たな財源を確保することによって、増税ゼロでの政策の推進を行っていきます。必ず結果を出します。結果にコミットする以上、3年以内に結果が出なければトップが責任を取ります」と力を込めた。
「このためにもまず全く新しい自民党を作っていく。その覚悟を示し、政治改革、党改革をしっかりと進めていく。二度と同じ問題を起こささい。このために党の規律や運営体制をゼロベースで見直し、制作活動費も廃止する」と政治と金の問題にも言及した。
政策面では日本経済の成長・再生と地方の活力アップを掲げた。
かつて地方の分校に通っていた経験を明かしたうえで「活力ある地方を作っていくために日本列島の再改造を進めていきたい」、「日本は今、少子高齢化、物価高、厳しさを増す安全保障環境、内外の厳しい課題に直面している。そして国民の間には負担増への不安が広がっている。経済の再生を実現し、人口減少やまた負担増への不安を解消していく。国民の不安を解消し、明るい未来を作る。これが政治の1番大切な役割じゃないか。私はそのように考えていますが、いかがでしょうか?」と呼びかけた。
注目を集める「増税ゼロ」については「数兆円単位の財源確保が可能。防衛力増強や子育て支援策は引き続きしっかり続けながら、その財源については負担増のない財源捻出を工夫する。これによって防衛増税、さらには子育て支援金の保険料の追加、それぞれ1兆円は停止し、新たに捻出した財源で対応する」と強調した。「この増税ゼロについて賛成か反対か、考え方の違いは日本経済の成長力に対する見方だと私は思う。私は日本経済、まだまだ成長していく力、潜在力があると考えている。税収アップは経済成長で可能だと思っている」との見立ても示した。
外交分野では外務大臣を務めるなどこれまでの実績から「アメリカでもどの国でも、世界のリーダーが誰であっても、堂々とトップ外交を展開する」と自信を見せた。憲法改正については「9条への自衛隊の明記、緊急事態条項。3年以内に必ず憲法改正を実現をしたい」と語った。