「料理の鉄人」93歳道場六三郎氏&82歳坂井宏行氏、高齢者向け介護・嚥下食を初プロデュース

「僕は生きている限り料理からは離れられない」と道場氏

 2人はそれぞれ介護施設を訪問し、入居者にも食事を振る舞った。道場氏は「僕なんかは幸せだとつくづく思った。ああいった方々がいっぱいいらっしゃる。つくづく健康なことは幸せなんだと分かりました」とかみ締めるように語り、提供したハンバーグについて「あれは今、女房がいないので自分の家で自分で作っているもの。あるもので作ることが圧倒的なので、僕の料理はほとんど思いつき。形も細長くてひと口で食べられる」と説明。

 さらに「食材と食材を組み合わせるとまた違った味が出てくる。僕はよく交わりは進化と言うんですけど、新しいものが生まれるので、僕は生きている限り料理からは離れられない」といい「料理は思いやり。相手のことを思いやって、ああしようこうしようという優しさを心がけている」と料理人としての矜持を語った。