“動かない鳥” ハシビロコウ来園10周年!神戸どうぶつ王国で「ハシビロコウシンポジウム」

「ハシビロコウシンポジウム」よりパネルディスカッションの様子

 日橋一昭園長は、1860年発行の英ロンドン動物園のパンフレットを手に「同年3月13日、世界で初めて動物園に2羽のハシビロコウがもたらされた。それから飼育下での繁殖は2008~2009年にパイリタイザ(ベルギー)、2009年にローリーパーク動物園(アメリカ)、その後は2015年にアルワブラ野生生物保護センター(カタール)という非公開の施設だけ」と語り「ハシビロコウの展示と繁殖に挑戦した前園長の佐藤哲也は、残念ながらその夢が叶わず昨年3月に亡くなった。今回のシンポジウムによって、困難なハシビロコウの繁殖に一歩でも近づければ素晴らしい」と挨拶。

 シンポジウムは神戸どうぶつ王国、高知県立のいち動物公園、千葉市動物公園の飼育スタッフや岐阜大学応用生物科学部の楠田哲士教授、大阪大学大学院人間科学研究科の奈良崎泉氏、ごかつら池どうぶつパークの髙橋文彦園長らによる国内外のハシビロコウの生態や繁殖に関する講演や、恩賜上野動物園およびJAZA生物多様性委員会副委員長の堀秀正氏を迎えたパネルディスカッションで構成。休憩時間には施設内の見学も行われ、全国から300人のファンが来場した。

 神戸どうぶつ王国では、10月30日までハシビロコウづくしの期間限定イベント「ハシビロマンスリー」を開催中。

ちょっぴり内気な「神戸どうぶつ王国」のマリンバ(メス)