自公が64議席減で過半数に18届かず。臨時国会での首班指名では石破茂氏と野田佳彦氏のどちらが選ばれるのか

自民党の小泉進次郎選挙対策委員長(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 この前言撤回に近い石破氏の変節ぶりに、もともと石破氏に期待していた層も首を傾げた。そして当初は「裏金議員」の大半を公認する方針を示したことにも世論から強い批判の声が上がった。

 この公認問題については裏金事件で不記載があった現職国会議員・支部長については比例との重複を認めず、4月に決めた党内処分が続いているといった理由から萩生田光一元自民党政調会長、下村博文元文部科学大臣ら10人を非公認とした。しかしこれは公示直前の決定ということもあり、ポスターの刷り直しなど現場は混乱。国民にもそのドタバタぶりが伝わり、決してプラスの印象は与えなかった。

 そして選挙戦終盤の23日、しんぶん赤旗が今回の非公認候補者の党支部に自民党が活動費として2000万円を送金していたことをスクープ。同日、自民党の森山裕幹事長は「党勢拡大のための活動費として党支部に支給した。候補者に支給したものではない」とのコメントを出したが、もともと「政治とカネ」が大きくクローズアップされた中の出来事とあって、また一つ大きな逆風となったことは否めない。