「しっかりと勝ってほしい」武尊が現地観戦も…ロッタンは計量クリアできず王座剥奪
試合後、ロッタンとフェイスオフ(©ONE Championship)
―ロッタン選手のファイトスタイルは非常にアグレッシブだと評価されます。選手目線であの戦い方をどう見ますか?
「アグレッシブだと思うのですが、意外と細かい技術を使っていたり、意外と丁寧だったりとか、何も考えずに打ち合う選手じゃない。最近の試合を見ると、アウトボクシングみたいな戦い方もできているし、ヒット&アウェイみたいなこともできる。そういうところもできる普通に上手い選手だと思います」
―自身のファイトスタイルとの共通点を多く感じますか?
「そうですね。本当に気持ちだけ殴り合っているだけだったら、多分世界は獲れないし、これだけの結果を残せないと思います。 ロッタン選手も凄いバチバチやっているようで高い技術のある選手だと思います。僕も自分で言うのもあれですが、何も考えずにいつも殴り合っているわけじゃなくて、しっかりと技術を磨いて、その上で自分が得意なところで打ち合いだったり殴り合いっていうのをやっています。そういう部分では凄く似ている選手だと思います」
―ロッタン選手が試合中、自分の感情を表現する対戦相手への「挑発パフォーマンス」をどう思いますか?
「お客さんも盛り上がるし、対戦相手としても気持ちもは上がるし。僕は全然いいかなと思います。やはり盛り上がると思います」
―一瞬で会場を沸かすという点でも、武尊選手とロッタン選手は共通すると思います。ご自身はどう思いますか?
「盛り上がることはうれしいことだし。プロとしてはやっぱり大事なことじゃないかなって思います。僕は会場を盛り上げるとか相手と熱くなるっていうのもあるんですけど、自分自身を鼓舞する意味でも盛り上げたりします。それをやることによって自分のパフォーマンスも上がるし、ロッタン選手も多分そういう感覚でやっている部分もあるんじゃないかと思います」
―武尊選手が感じるロッタン選手の1番の強さは何でしょうか?
「肉体が凄く強い選手だと思います。打たれ強さだったり、体の芯の強さみたいなのが凄くある選手。その一方で細かい技術やディフェンスの巧さもある。そこが強さの理由だと思います。」
― その上で今回のジェイコブ・スミスとの防衛戦をどう予想しますか?
「この前のデニス・ピューリックとの試合を見ると、自分よりフィジカルの強い選手に対し、技術の巧さでいなす事に長けていると感じました。ジェイコブ選手自身も身体は強そうですが、攻撃はロッタンが上手く当てるのではないかと思います。ムエタイルールでヒジもありますが、どちらにしても勝ってもらわないと困るので、しっかりと勝ってほしいです」
ー最後にファンへのメッセージをお願いします。
「ロッタン選手がしっかりと勝ってくれたら、試合は実現すると思います。ONEの過去イチ最高のベストバウトにして必ず勝ちます。皆様も応援をよろしくお願い致します」
なおロッタンは「ONE 169」(11月9日、タイ・ルンピニースタジアム)でジェイコブ・スミス(イギリス/Bad Company/Thaifist)を相手にONEフライ級ムエタイ世界王座防衛戦に臨む予定だったが、公式計量&ハイドレーションテストをクリアすることができず、試合は「キャッチウェイト(135.5lbs)」で行われることとなった。ロッタンは世界王座剥奪となりスミスが勝利した場合のみ王座獲得。ロッタンが勝利した場合は、同級世界王座は空位のままとなる。